R32GT-R以来、アクティブ4WD制御に定評のある日産。日産が誇る4輪制御技術なら雪上や氷上でも難なく走ってしまうに違いない!! というわけで、ここでは日産の「e-4ORCE」を装備したさまざまなカテゴリーのクルマに白銀の世界で試乗してみた!!
※本稿は2025年2月のものです
文:鈴木直也/写真:平野陽、奥隅圭之、日産
初出:『ベストカー』2025年3月26日号
冬は各メーカーとも試乗会の季節!
毎年冬になると、自動車メーカー各社が雪国で試乗会を開催する。
R32GT-R以来アクティブ4WD制御に定評のある日産も雪道は大得意。電動化時代の現在はe-4ORCEが主役となったが、30年以上にわたって磨き上げたその実力は世界トップレベルにある。
まず試乗したのはセレナe-4ORCE。BEVのアリアから導入された電動パワートレーンならではの超精密4輪トルク制御を、ファミリーミニバンに搭載した話題作だ。
1.4Lエンジンを得てぐっとパワフルになったe-POWERはアクセルへの“ツキ”がよく、なかなか加速感が衰えないのが気持ちイイ。
圧雪の緩やかなコーナーでちょっと余計にアクセルを踏んでやると、力強い後輪のトラクションを感じつつスムーズに後輪が回り込む。
ドライバー本人は制御している意識なぞまったくないのだが、結果的に「このラインに乗せたい」という狙いどおりの動きをしてくれるのが素晴らしい。
【画像ギャラリー】30年以上磨き上げた4WDの実力を見よ!! 雪上も氷上もパワフル&セーフティに走る日産e-4ORCE車(20枚)画像ギャラリーコントロール性の高さが光るオーラNISMO 4WD
氷上クローズドコースみたいな場所で滑らせて遊ぶなら、オーラNISMO 4WDも抜群にコントローラブルで楽しいのだが、従来型e-POWER 4WDから乗り換えると、e-4ORCEの車両運動制御の緻密さが光る。
ファミリーミニバンのセレナでは、こういう“無意識下での安全性能”がとっても大事。舗装路では気づかないe-4ORCEという裏方たちが家族の安全を常に見守っている、そんなイメージなのだ。
そういうコンセプトとは真逆に、ドライバーがクルマの姿勢を造り込む走りをさせても、日産には面白いクルマがたくさんある。
GT-Rの600ps近いパワーを氷上でコントロールするのはまさに格闘技だし、FR400ps超のフェアレディZを制御なしで走らせるのはホントの真剣勝負。純内燃機関の暴れ馬を、今回みたいなクローズドの氷上のような安全な環境で乗りまわすのは、クルマ好きにとっては堪えられない面白さだ。
そういうスポーティな走りのエッセンスを、安全に楽しく味わえるクルマとしてお薦めなのがエクストレイルe-4ORCE。
チューニング次第でいろんな走りのキャラを表現できるのも、e-4ORCEの魅力ですね。
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ドライバーに意識させずに安全を提供するe-4ORCEの緻密な制御。真に家族を愛するお父さん&お母さんに選んでほしい。
【画像ギャラリー】30年以上磨き上げた4WDの実力を見よ!! 雪上も氷上もパワフル&セーフティに走る日産e-4ORCE車(20枚)画像ギャラリーe-4ORCEはココがスゴい!
前後モーターと左右ブレーキを統合制御して優れたハンドリング性能を実現するのみならず、車体の上下動もコントロールして快適な乗り心地を実現する電動駆動4輪制御技術がe-4ORCE。モーターのトルク制御は1万分の1秒(!)単位で行われる。
【画像ギャラリー】30年以上磨き上げた4WDの実力を見よ!! 雪上も氷上もパワフル&セーフティに走る日産e-4ORCE車(20枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方雪道ならスバル、機械式四駆というユーザーイメージが全盛だった頃、日産はメーカー挙げての試験で
雪道は発進以外、走るも曲がるもFFはAWDに劣らない。むしろ重量増入れると止まるはFFの方が有利、と言い出した日産。
一面はそれも正解なのでしょうが、結局顧客が選んだのは四駆の安心感。
なので日産も、今度は細かい制御+少ない重量増でのAWDによって再挑戦してきましたね。