「日本一速い男」星野一義。生ける伝説ともいえるレーシングドライバーであり、株式会社ホシノインパル会長でもある。その星野一義氏の走りを彷彿とさせるような凄みをたたえた究極のコンプリートZがインパルから登場した!!
※本稿は2025年2月のものです
文:松田秀士/写真:佐藤正勝
初出:『ベストカー』2025年3月26日号
わずか19台の限定コンプリートカー“IMPUL Z リミテッドエディション”

19。それは日本一速い男と呼ばれた星野一義氏のフォーミュラレースでのゼッケンだった。
ボクも同じ時代にF3000やGT選手権を闘ったドライバーとして、一義氏の熱い走りを間近で体験してきたひとり。その熱い走りを彷彿とさせるようなフェアレディZがIMPULからリリースされている。一義氏のゼッケンにちなんだのか、わずか19台の限定モデルだ。
見てのとおり、フロントはアッパー&アンダースポイラー、サイドステップ、リアハーフスポイラー、リアウイングとフルにカーボンエアロパーツを身に纏う。車高もローダウンされていてより精悍な出で立ち。
特にフロントのデザインはかなり挑戦的で、ルームミラーにこの顔が写し込まれたら誰もが道を譲るに違いない。ボク自身、レース中に一義氏がミラーに映った頃を思い出していた。
そして道を譲った後に見せつけられるリアウイングとIMPULロゴ入り4本出しブラストマフラーの威圧感も凄まじい。
走り出すとローダウンされているだけにサスペンションは硬めだが、ダンパーの伸び側がスムーズでストローク感があり、市街地の荒れた路面でも乗り心地は悪くない。装着されているダンパーはオーリンズ製でIMPUL専用パーツとして独自のチューニング。
【画像ギャラリー】コイツに乗ればオレも「日本一速い男」だ!? ハイパフォーマンスパーツ全部のせのIMPUL Z リミテッドエディション(13枚)画像ギャラリーレーシングドライバーならではの調整が光る!
このダンパーチューンがストローク感を持たせながらも、全開加速時のリアのトラクションやコーナー進入時のスムーズな操舵を作り出している。
実際ノーマルZはコーナーへのターンインで少しステアリングインフォメーションがファジーな部分があるのだが、IMPUL Zではそこがしっかりと改善されていた。やはりレーシングドライバーでなくてはわからない、一義氏と一樹氏の一致したハンドリングへの思いが伝わってくる瞬間だ。
アルミホイールはオリジナルホイールのアリイS-05でF:9.5J、R:10.0Jの異形10スポークの20インチ。ポテンザS007AタイヤはF:225/R20、R:275/R30と見た目にもレーシーな印象だが、それ以上に乗り心地とハンドリングのバランスが絶妙だった。
【画像ギャラリー】コイツに乗ればオレも「日本一速い男」だ!? ハイパフォーマンスパーツ全部のせのIMPUL Z リミテッドエディション(13枚)画像ギャラリー
コメント
コメントの使い方