中古車を選ぶ際に気を付けたいのが、自動車税(自動車税種別割)の13年ルールだ。初度登録から11年を経過したディーゼル車と13年を経過したガソリン・LPG車は、自動車税の税率が翌年度から重くなる。例えば排気量2.0L以下の場合、自家用乗用車で39500円の自動車税年額が、重課後は45,400円になってしまうのだ。厳しい13年ルールだが、このルールがHEVには適用されない。つまり平成23年式以前の中古車は、HEVが狙い目ということ。ならばこの時期に、爆発的に売れた3代目プリウスが中古車はどうだろう。 30系プリウスに13年・18万㎞超乗り続ける筆者が、長持ちする30プリウスの見分け方をお伝えしていく。
文:佐々木 亘/画像:トヨタ
【画像ギャラリー】歴代プリウス集! 実はプリウスってリアが美しいよね(26枚)画像ギャラリーリフレッシュの程度を見極める
3代目プリウスになってくると、最終型でも今から10年前のクルマとなる。そのため、ガタが来やすい部分のメンテナンスが行き届いているかを見極めて、中古車選びを進めていく方が良い。
まずは基本的な整備が継続して行われていたことを確認しよう。整備記録簿で点検の履歴を確認し、できれば半年に一度のオイル交換をしてきた個体を選びたい。最低でも、1年に一度の点検とオイル・オイルフィルターの交換が行われていることを確認すること。
その上で、トラブルの起きやすい箇所にダメージが溜まっていないかを見つつ、それらの部品が交換されているか(もしくは購入から納車までの間に交換してくれるか)を確認してほしい。
30系プリウスでトラブルが多いのは、ウォーターポンプ・マフラー吊り下げ部の腐食・足回り・駆動用バッテリー(ハイブリッドバッテリー)だ。足回りでは、特にリアのアクスル周辺からハブ周辺に腐食が多く出てくる傾向がある。ここが折れると、タイヤがハブごと外れて大変なことに。修理もリアアクスルビーム等をアッセンブリ交換する必要があるので、費用としては15万円程度かかる可能性も。
また、ハイブリッドバッテリーがダメになると20万円の出費は覚悟しなければならない。このあたりがリフレッシュされていれば、30系プリウスといえど、まだまだ長く乗ることができるだろう。
ハイブリッドバッテリーは走行距離が少ないよりも多い方が安心できる?
30系プリウスのトラブルで最も心配されるのがハイブリッドバッテリーの寿命だ。10万kmを過ぎたあたりからカウントダウンが始まり、15万kmを超えたあたりで寿命を迎えるとよく言われる。
ただ、筆者の体感でこれが当てはまるのは年間走行距離が8000㎞から1万㎞程度のクルマ。もしも、これ以下の年間走行距離の場合、ハイブリッドバッテリーの寿命は非常に短くなっている可能性があるので注意しよう。
逆に年間走行距離が1万5000㎞に迫る個体の方が、20万㎞・25万㎞とハイブリッドバッテリーの交換をせずに調子よく走っているように思う。現に筆者の愛車の30プリウスは、12年半で約18万5000㎞走っていて、これを年換算すると約1万4800㎞の走行距離。現状でハイブリッドバッテリーの不調は無く、燃費も落ちずに平均燃費22km/Lを維持している。
しっかり走っていて、ハイブリッドバッテリーの充放電が十分に行われている方が、バッテリーの寿命は長くなるのだろう。走行距離が多すぎると足回りやエンジン系統のトラブルは気になるが、ハイブリッドバッテリーの調子は走行距離が多めの方が安心できるぞ。
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