緊急車両と聞いてどんなクルマを思い浮かべるだろうか?パトカー?消防車?救急車?一般的にメジャーな緊急車両と言えばこの3つだろう。実はこれ以外にも緊急車両は存在するのだ。今日は意外とも思われる緊急車両をピックアップして紹介していく。
文:西川 昇吾/画像:ベストカーWeb編集部
【画像ギャラリー】緊急車両普段どれだけ見かける? 王道定番から珍しい車両も!(6枚)画像ギャラリー緊急車両の条件とかってあるの?
まず緊急車両の特徴として車載用の警告灯(回転灯)を使用していることが挙げられる。この警告灯は前方300mの距離から点灯を確認できる赤色のものと定められている。つまり、緊急車両以外赤色の警告灯を装着することは許されないのだ。
ちなみにサイレンの音の大きさも決められていて、車両の前方20mの位置で90㏈(デシベル)以上120㏈以下であることされている。
なお、緊急車両とは、緊急用務のため、運転中の車両を指す。そのため、警告灯やサイレンを作動させずに、普通に移動している場合は基本的に一般車両と扱いは同じだ。緊急車両として登録するには、申出者が「指定行政機関等の長」や「指定行政機関等に属し災害応急対策等に使用される車両の使用者又は管理責任者」などである必要があるため、誰でも緊急車両を登録できるというワケではない。
どんな緊急車両があるの?
では、一般的に緊急車両としてイメージされている車両以外に、どんな緊急車両があるのだろうか?まず、人命に関わる部分としては臓器や輸血血液の輸送車などが挙げられる。救急車と同じで人の命を救うために、一刻を争っているこれらの車両は当然緊急車両として認められる必要があると言えるだろう。
また、救急現場に医師や看護師、医療器具を乗せて向かう「ドクターカー」というものもある。現場で処置をする医師を向かわせるのがドクターカーの役割。患者の応急処置をしながら病院まで運ぶ救急車との違いは、医師が向かうのか、それとも医師の下へ向かわせるのかというところだ。
他にはライフラインの維持に使われる車両が挙げられる。電気事業者やガス会社などは各種トラブルの早期の復旧を行うため、現場へ急行する車両を緊急車両として有している。このような車両があるから、電気やガスといったライフラインの早期の復旧が可能なのだ。
「道路」というライフラインを維持するための緊急車両もある。NEXCOのハイウェイパトロールカーやJAFの各種作業車などだ。
緊急車両は一刻を争う対処が必要だからこそ、緊急車両として存在しているのだ。救急車や消防車、パトカー以外でも赤い回転灯とサイレンを聞いたら、戸惑うことなくちゃんと道を譲ろう。
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