渋滞解消の秘策! 「ファスナー合流」でノンストレスドライブへ

渋滞解消の秘策! 「ファスナー合流」でノンストレスドライブへ

 渋滞時の合流で有効とされている「ファスナー合流」。合流してくる車両が、合流車線の前の方まで走行してから合流するという手法だ。ただ、これが「ズルい」と言う人もいるが、渋滞を解消するにはこのファスナー合流が適しているのだ。その理由を紹介していく。

文:西川 昇吾/画像:Adobe Stock(トビラ写真=naka)

ファスナー合流ってどんな合流?

渋滞緩和は合流から生まれる!?(naka@Adobe Stock)
渋滞緩和は合流から生まれる!?(naka@Adobe Stock)

 まずファスナー合流とはどんなものか今一度みてみよう。本線に合流する際に、最も先頭部分で合流するのがファスナー合流と呼ばれるものだ。先頭部分では1台ずつ交互に合流するのが基本だ。

 渋滞時にファスナー合流をすると、「他のクルマを抜かしてから本線を走るなんてズルい!」という声があがるかもしれない。しかし、渋滞時のファスナー合流は高速道路会社も推奨しているのだ。それだけ渋滞緩和に効果があることの裏返しと言える。

どうしてファスナー合流がいいのか?

合流は渋滞が発生しやすいからこそ協力が活きてくる(umaruchan4678@Adobe Stock)
合流は渋滞が発生しやすいからこそ協力が活きてくる(umaruchan4678@Adobe Stock)

 ではなぜファスナー合流が渋滞緩和に効果があるのか?それはファスナー合流をしなかった場合だと、合流してくるポイントがまばらで本線の交通の流れが悪くなってしまうからだ。

 そもそも、合流地点というのは渋滞が発生しやすいポイントだ。この箇所で渋滞時に加速車線の途中から他の車両が互い違いに合流してきては、本線の流れが滞ってしまう。

 渋滞時は自身だけ早く進もうとするのは無理なことだ。ファスナー合流で同じポイントから合流して、1台1台合流すれば渋滞の負担はみんなで共有することとなる。

 そうすれば渋滞の解消は早まる。ドライバー同士で協力し合って渋滞を早く抜けるという考えを持つべきなのだ。

 ファスナー合流をするための道路整備も

愛知県の一宮でいち早くファスナー合流のしやすい整備をしていた。「こうかはばつぐんだ!」とのこと(xiaosan@Adobe Stock)
愛知県の一宮でいち早くファスナー合流のしやすい整備をしていた。「こうかはばつぐんだ!」とのこと(xiaosan@Adobe Stock)

 実際にファスナー合流を推奨するような道路設備の整備が進んでいることもある。例えば加速車線の先頭部分までラバーポールを置いてある例だ。

 これにより合流できるポイントが先頭のみとなり、多くのドライバーがファスナー合流を守れるようになるのだ。

 この取り組みは2019年11月から名阪高速道路での一宮ジャンクションで国内初の取り組みとして行われた。これにより渋滞損出時間が3割減少したと言われている。ファスナー合流は本当に効果があるのだ。

 これから年末年始と渋滞が増えてくるシーズンになるが、そのような時はファスナー合流を行い、渋滞解消にドライバーみんなで協力して努めよう。

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