軽自動車の「本流」といえば、やはりダントツに売れているホンダ N-BOXだろう。N-BOXさえ選んでおけばほぼ間違いないはずだ。しかし、人生一度くらいは本流を離れ、違う軽を味わってみるのもいい。軽自動車の魅力を堪能せよ!!
※本稿は2025年3月のものです
文:清水草一/写真:ホンダ、三菱、ダイハツ、スズキ、日産、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2025年4月26日号
軽自動車ユーザーがN-BOXを選ぶ理由
N-BOXは、3年連続国内販売台数ナンバー1。ほかの軽を寄せ付けないどころか、あのトヨタですら、N-BOXには負け続けている。もちろん、N-BOXを乗り継ぐユーザーも多い。
N-BOX独走の最大の理由はデザインにある。あるユーザーはこう言う。「ほかの軽より、見た目が断然カッコいいでしょう」。
軽ユーザーの多くはクルマに対する関心がそれほど高くないので、ライバルの車名(タント、スペーシア、ルークス、デリカミニ)もよく知らなかったりする。
しかし、それらの中でN-BOXが一番カッコいいとは認識している。「デザイン的に一番洗練されていて都会的な雰囲気」だと思っているのだ。
ライバルより10万円高い価格設定だが、それでもN-BOXの優位性は揺るがない。
レベル1:まずはデリカミニから
デリカミニは、三菱の軽ハイトワゴン。室内の広さや走り、燃費はN-BOXとほぼ互角なので乗り換えやすいが、デザインテイストはかなり違う。デリカミニはアウトドア感が強く、N-BOXにはない個性がある。
レベル2:ムーヴキャンバス
この見た目のかわいらしさは、N-BOXユーザーにはかなりの苦行だろうが、目指せ、かわいいオジサン! 全高が低い分、軽くて動きも軽快だ。
レベル3:N-WGN
本当にN-BOXほどの広さが必要か? 実はムダじゃないか? そのことに気づいた場合は、N-WGNをオススメする。地味にいい選択肢です。
レベル4:ジムニー
ジムニーは、軽の中ではコペンに次いで室内(特に後席とラゲージ)が狭い。
ドアは2枚で不便だし、車体も重く、エンジンはターボのみ。本格派のクロカン4WDなので、サスペンションは4輪リジット。ゆえに高速道路では直進安定性がやや低い。
ATは耐久性重視で、CVTではなくトルコン4速なので、軽の中ではダントツに燃費が悪い。
N-BOXが「広くて便利で走りも燃費もいい」とすれば、「狭くて不便でまっすぐ走らず燃費も悪い」ということになる。おまけに納車待ちが最長1年なのだから、まさに苦行!
でもジムニーはN-BOXにはない悪路走破性とカッコよさがある。それだけで選ぶ価値、充分あり!
レベル5:サクラ
サクラはEV。航続距離は、冬場だと100キロちょいしかない。それだけですでに修業だけど、EVならではの走りの高級感や、加速のよさを味わえる。そこを頼りにあえて選んでみるのも悪くない!
レベル6:あがりはスーパーキャリイ
軽トラは定員が2名。室内の快適性も低い。一般ユーザーには猛烈に不便だけど、働くクルマのハードボイルド感は格別! スーパーキャリイなら室内にも少しモノが積める。最強だ!
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