2012年6月に生産終了となった三菱の軽SUV「パジェロミニ」。三菱を代表するモデルである「パジェロ」譲りの本格4WDシステムと、軽自動車本来の手軽さや経済性を兼ね備えていたことで多くのファンを獲得、本家パジェロ同様に、その復活を望むファンが多いモデルだ。昨今は、小型SUV市場が盛り上がりをみせており、パジェロミニも復活すれば、大いに話題になることは間違いない。パジェロミニ復活の可能性と予想される姿を、期待を込めて考えてみよう。
文:立花義人、エムスリープロダクション/写真:MITSUBISHI、SUZUKI
【画像ギャラリー】出せば売れるはず!! 2013年に生産終了となった三菱の軽SUV「パジェロミニ」(22枚)画像ギャラリーパジェロの意匠と四輪駆動システムを受け継ぎ、多くのユーザーに親しまれたパジェロミニ
軽SUVが人気だ。なかでも本格軽クロカンであるスズキの現行「ジムニー/ジムニーシエラ」はレトロと現代性を融合させたデザインで爆発的なヒットを記録しており、2025年1月には待望の5ドア版「ジムニーノマド」も発表となったが、販売計画を大きく超える数の注文があったとして、発表からわずか4日で受注停止となってしまった。
ジムニーシリーズのように本格性能を持たない、アウトドア風味の軽自動車も、スズキの「ハスラー」を筆頭に、スズキ「スペーシアギア」やダイハツ「タントファンクロス」、ダイハツ「タフト」など続々登場。この流れに乗り遅れまいと、軽の絶対王者「N-BOX」まで派生車「N-BOX JOY」を出すほどの動きだ。
三菱も軽スーパーハイトワゴンの「eKクロススペース」のフェイスチェンジと足周りの改良によって、SUVミニバンの「デリカ」の名を冠した「デリカミニ」として2023年5月に投入。投入初年度となった2023年度は、ハイトワゴンのeKとの合算で前年比198.7%となる5万2427台を販売し、2024年度もそれを上回る5万4659台を販売、好調を維持している。
この流れをみれば、軽規格でありながら、本格SUVであるパジェロの意匠と四輪駆動システムを受け継ぎ多くのユーザーに親しまれたパジェロミニも、かつて以上に潜在的な需要があると思う。復活となれば再びヒットする可能性は十分にあるだろう。
いまこのタイミングを逃す手はないはず
ただ、三菱は現在、軽自動車の多くを日産との共同開発体制(NMKV)で進めており、コスト効率と電動化を重視するこの共同開発体制のなか、三菱が独自路線の本格軽SUVを新たに開発することは簡単ではないだろう。
しかしながら、三菱はいま、前述の「デリカミニ」のほかにも、ピックアップトラック「トライトン」の日本再導入など、得意のオフロード性能をアピールする戦略をとっている。ユーザーも「三菱らしい」車にこそ魅力を感じており、このタイミングで本家「パジェロ」とともにパジェロミニも復活することができれば、さらに三菱らしさを際立たせることができるはずだ。
三菱にとって「パジェロ」は特別な存在であり、そう簡単にパジェロの名を使うことはできないだろうが、軽SUV市場が盛り上がるいまこのタイミングを逃す手はないと筆者は思うのだ。

























コメント
コメントの使い方今の三菱に不在サイズの、横幅170~180までに納めるべき。今は、小さすぎるか大きすぎるサイズの車しかない。全長は短いものの、横幅180越えの車をコンパクトカーと呼ぶベストカーさん・・・どうも思いますか?。ストラトスはコンパクトカーか?。