日産R35型GT-Rがとうとう販売終了!! 実はまだまだ伸びしろがあった!?

少ない走行機会で確信したスペックの高さ

 水野氏の話を聞けば聞くほど、自分がランエボに施したかった内容と被り、早く走らせてみたい気持ちにかられたのだった。

 ようやく走行時間。午前の1回目は運良くニュータイヤがローテンションで装着されている。タイムアタックするには絶好のタイミングだ。複雑な各操作のコクピットドリルを受けインラップで特性を理解し、1周のタイムアタックを試みた。

 多くの参加者はある程度速度は出しても、試乗運転を確実にこなしていたはずだ。でも僕自身は水野氏から聞いてスペックを最大限引き出したいとアタックしたのだ。最速仕様とするにはVDCはオフ。トランスミッションはRモードにしてオートシフトを選んだ。DCTの特製としてマニュアルシフトすると大幅にタイムロスすると知っていたからだ。

 その結果、西仙台ハイランドで最速タイムを引き出せ、珍しく水野氏からデータを取らせて欲しいと声をかけられた。この後、愛知県のスパ西浦モーターパークサーキットで行われた第2回試乗会においても、同様な試乗機会でコースレコードを引き出し、走行データの分析は水野氏にお任せした。

ご長寿モデルとして活躍もまだまだ進化の余地はある

 後に水野氏が某メディアで「R35 GT-Rの性能を引き出せていたのは中谷明彦氏だけ」と評してくれていたが、それは水野氏が僕を好んでいたわけでも贔屓したのでもない。ただ走行データを元にエンジニア目線で判断したことを淡々と述べられたのだと思う。

 そんなR35 GT-Rだったが、僕的にはまだまだ性能を高められるポイントがあると考えている。旋回性を優先した4輪駆動システムや個別ブレーキ制御など、ランエボでやり残したプランも盛り込める要素があった。

 しかし、R35 GT-Rはもう生産を中止し販売されなくなる。時代の流れに贖えず、結局はランエボと同じ運命を辿る国産ハイパフォーマンスカーが奏でた詩吟の儚さを想うのだ。

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