これクルマか!? ロマンそのものが走ってる! 光岡 BUBU501乗ってみた

これクルマか!? ロマンそのものが走ってる! 光岡 BUBU501乗ってみた

 皆さんは光岡自動車が生産・販売していた「BUBU50シリーズ」をご存知だろうか? 50の名前にある通り、50ccのエンジンで走るマイクロカーだ。今ではなかなか見る機会が少なくなってしまったBUBU50シリーズだが、なんとこのシリーズの1台であるBUBU501に試乗する機会を得た! そのインプレッションをお届けする。

文:西川 昇吾/画像:西川 昇吾、光岡自動車、ホンダ、ベストカーWeb

【画像ギャラリー】光岡 BUBU501はロマンの塊! ホンダのバイクエンジンにシティのドアノブ、ステアリングはダイハツだって!?(21枚)画像ギャラリー

BUBU501ってどんなクルマ?

モビリティ界のキマイラ!? ホンダとダイハツの部品がつかわれた夢のマイクロカー
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 BUBU50シリーズはこのBUBU501からスタートして、いくつかのバリエーションが登場した。今回試乗したのはBUBU50シリーズの始まりとも言えるBUBU501で、年式は1982年式の前期型だ。

 メカニズムの基本はホンダのスクーターであるリード50となっている。ざっくり言えばリードのパワートレインに前2輪と外装、室内空間を取り付けた3輪車がBUBU501なのだ。

 ドアを開けようとするとしっかりとドアノブが付いていて、フロントタイヤはバーハンドルではなく、ステアリングホイールで操作する。思ったよりクルマだなぁというのが第一印象であった。

 なお、ドアノブはホンダシティ、ステアリングはハイゼットの流用アイテム。光岡自動車のモデルなのにステアリングにはダイハツのマークが記載されているのが面白い。

操作系はとってもシンプル

ホンダのスクーター リード50が流用されている
ホンダのスクーター リード50が流用されている

 操作系は至ってシンプル。2ペダルでアクセルとブレーキのみ。ギアの変速もない。実は元々はバックがあったらしい。このBUBU501の後退はエンジンではなくモーターで行うシステムとなっているそうだが、バックモーターが故障したため撤去したとのこと。

 ウィンカーやヘッドライトのスイッチ類、メーターなどもリードからの流用品。外に装着されている灯火類もリードと同じだそうだ。

 なお、サイドブレーキも元々は装着されていたそうだが、固着してしまったためコチラも撤去。駐車時はセンタースタンドを立てることで転がってしまうのを防いでいるとのことだ。

 スイッチ周りの横にはBUBU501を運転する上での注意書きが書かれている。よく読んだらキーを回してエンジンスタートだ!

試乗してみると……

遅いとか怖いじゃない。ロマンを求めるクルマなのだ
遅いとか怖いじゃない。ロマンを求めるクルマなのだ

 アクセルを徐々に踏んでみると……うん? レスポンスが無いのかなかなか前に進まない。徐々にアクセルを踏む量を増やすと、スロットル開度が70%くらいになったあたりで前に進み始めた。エンジン音を聞く限り、レスポンスがないというか低回転域でのトルクが薄いようだ。

 かなり(BUBU501的に)速度が乗ればアクセルコントロールの意味が出てくるが、正直アクセルはONかOFFのどちらかといった具合だ。ちなみ加速はかなり遅い。余裕で自転車や人に負けてしまう。時速30キロに到達するまでは結構時間がかかる。

 加速をしていき時速25キロを超えたあたりから「これは真っ直ぐ走っているのか???」と不安になってくるフワフワ感がある。そしてこの日は風が強かったのだが、強風の影響でリアからリフトするような印象だ。ステアリングインフォメーションやステアリングセンターは正直言ってかなりない。

 そしてここまで不安定だとカーブを曲がろうとするときは、本能的にかなり慎重になる。ステアリングインフォメーションも希薄なので、しっかりと減速して切り始めはゆっくりとステアリングを操作しないと怖い。真面目に時速15キロ以上でのコーナリングは横転してしまうのではないかと思ってしまうほどだ。

 ただ、割としっかりとロールしてくれているようで、思ったより粘ってくれるといった印象。慣れてくれば楽しそうだが、きっと慣れてイケイケで走っていたら転がってしまうタイプと思われる。

 でもこのフワフワした操作感と笑っちゃうくらい遅い加速はなんだか「上手く運転してやりたい!」と思わせる謎の楽しさがある。

 今だったらBEVでこんなマイクロカーがあってもいいんじゃない?と思ったが、BEVだと低速トルクがあるから逆に危険かもしれないとも思った(まぁモーターならトルク制御しやすいけど)。このサイズでクルマとして成立されていたBUBU501は、なんだかロマンのある乗り物であった。

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