最近のクルマは超高性能になった。まるでパソコンが1台クルマに入っているような感じである。機能に助けられることも多いが、結構おせっかいを焼いてくることもあるだろう。そこでクルマの設定を自分好みに変えられる「カスタマイズ」を実践してみてほしい。クルマの設定画面で変更できるものも増えてきたが、ディーラーで行うことができるカスタマイズが非常に有用。「こんなことできないのかな?」と思ったことは、結構カスタマイズで解決してしまうかも。
文:佐々木 亘/写真:佐々木 亘、トヨタ、Adobe Stock(トビラ写真=fanjianhua)
【画像ギャラリー】いまやブザー音すらカスタマイズ!? 気になることはディーラーさんに聞いてみよう!(2枚)画像ギャラリー車両カスタマイズ使ってる?
近年登場してきた新型モデルたちは、メーター内の設定項目やマルチメディア(ナビ)の設定画面で、様々な機能がカスタマイズできるようになっている。
例えば、メーターの言語を日本語から英語に変える、燃費の単位をkm/LからL/100kmへ変えるといったものから、スマートエントリーシステム作動時の合図(ブザー)音量を変更したり、オートライトのセンサー感度を変えたりすることもできるようになった。
項目が多すぎて、何をどう変えれば快適になるのかが分かりにくいのだが、取扱説明書やWebサイトにカスタマイズ項目がまとめてあるので、目を通しておくといいだろう。日常的にあるクルマの気になることが、設定変更で解決することは結構多い。
例えばパワースライドドアやパワーバックドアの動作中になるピーピー音が、少しうるさいなと感じたら、ブザー音量を下げることが可能なのだ。場合によってはブザー音が鳴らないようにすることもできる。
毎日使うクルマだからこそ、気になることが多いと嫌になってくる。そんな人のために、クルマ側に設定の幅を持たせているのが、カスタマイズ機能なのだ。この機能を使わない手は無い。
ガンバロートヨタのサービス!?
車両設定やマルチメディアの設定画面で出来る事には限りがあって、詳細な部分にまでは手が及ばない。しかし、取り扱い説明書を読んでいくと、カスタマイズ機能の中に「トヨタ販売店で設定可能」という文言がある。より細かなカスタマイズ機能が、トヨタ販売店ならできるのだ。
その設定を可能にするのが、故障診断器。トヨタでは「GTS」という名称で呼ばれている機械である。GTSはGlobal Tech Streamの略で、GTSの頭文字を取り「(G)ガンバロー(T)トヨタの(S)サービス」というオモシロ表記があるものだ。
クルマとパソコンをOBD IIという故障診断コネクターでつなぎ、パソコンの中にインストールされたソフトで詳細な車両情報や故障個所の情報を得ることができるのだが、この中ソフトの中に「カスタマイズ」という項目があり、車両設定では出来なかった超細かい設定までが可能となっている。
例えば、エアコンの内外気自動切換えをOFFにしたり、イオン発生装置の機能も止められたりするし、エンジンを切った後の室内灯の点灯時間や、ワンタッチウィンカーの点灯回数からウィンカーの音量までも変更できてしまうのだ。
最近のトヨタ車でおすすめの設定は「降車オートロック機能」だ。エンジンを止めてクルマから降りた後に、スイッチ操作など無しに、スマートキーを持った人がクルマから離れるだけで全ドアを自動的にロックできてしまうこの機能。GTSを使って設定できるカスタマイズ機能の一つになっている。
ただ、クルマに機能があってもGTSを繋がないと設定できないので、知らずに乗り換え時期を迎えてしまう人が多いだろう。
何か「困った」「気になる」があったら、まずはディーラーへ相談してみると良い。一昔前よりも、設定の幅が広がっているから、意外とすぐに解決できることも増えているぞ。無料でできる車両カスタマイズを活用して、もっといいカーライフを送ろう。




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