コーナリングの「探り」に使われた繊細技「ソーイング」
「ソーイング」は、カーブを曲がるときにステアリングを小刻みに左右に切る操作だ。これにより、荷重移動やグリップの変化を感じ取りながら、クルマの挙動を微調整していた。当時はタイヤやサスペンションの性能が今ほど高くなく、オーバースピードだとスピンをする可能性が高かったため、こうした操作で挙動変化を探りながら運転する必要があったのだ。
現在は、タイヤもサスペンションも大きく進化しており、また横滑り防止機能や車線逸脱支援システムなど、危険な状態になる前に、クルマが安全方向に制御してくれるアイテムが搭載されているため、スピンをするような事態にはならなくなった。
そのため、昔のようにソーイングをする意味はなくなったが、ステアリングを少しずつ切る、という動作はいまでも必要。コーナーでは、ちょっとずつハンドルを切り足すほうが滑らかに曲がることができるため、タイヤにもクルマにも優しい運転になるからだ。ソーイングに関しては、かつての若者たちの「腕」が、いまもこうしたところで活かされているはずだ。
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クルマが進化したことで、必要ではなくなったこれらの運転技術。昔はドライバーの腕でカバーする必要があった部分を、いまはクルマが自動的にやってくれるようになった。
しかしながら、これらを「もういらない」と切り捨ててしまうのはもったいないように思う。どれも「クルマと人が対話していた時代」の名残であり、当時のドライバーがクルマと真剣に向き合っていた証でもある。
過去の技術を知ることは、今のクルマをより深く理解するヒントにもなるし、これからのドライビングを考えるうえでも大切な視点になる。忘れられつつある「いにしえの技」だが、たびたびこうして振り返ってみる必要があるのかもしれない。
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コメント
コメントの使い方車の運転技術は車を操作するだけでなく周りの状況判断を悟り円滑に車を操作する事かと?
H&Tもそうだけど、現状の乗用車を公道で走らせるには全て全くいらない技術だな
メリット少ないし、寧ろ失敗した時の事故誘発のリスクを考えるとやらない方がいい位まである
当たり前だけど、安全で効果が高い技術なら教習所で教習に組み込まれてる
そうなってないってのはそういうこと
◎「ヒール&トー」ブレーキをつま先で踏みながらギアダウンする際、当該速度で一段下のギアでのエンジン回転数まで回転をあげる(合わせる)ために踵でアクセルを吹かす手法。
◎今や軽自動車のおばあさま方までやっている『あおりハンドル』と勘違いされます。フェイントは、回転半径を大きくするのが目的ではなく、コンマ何秒かのクイックなハンドル操作でコーナーの内側に重心を移動させてコーナリングを安定させるため。
別に語り継ぐ必要もないし、後輪を滑らせる「ハンドルブレーキ」も付いていない車もあるし、もちろんクラッチもない。。
ダブルクラッチの代わりに、クラッチも操作せず、ギヤを抜いてニュートラルに入れて、エンジン回転数を上手く合してギヤを入れて変速する事もできました。
フェイントはラリーやダートラで使う運転技能で、サーキットや一般道では悪害でしかない
引っ越しの手伝いとかでトラック借りれば、今でもダブルクラッチは普通に必要ですし
現行車を「純正状態でしか乗らない」ならスリップしずらくても、足に対してタイヤのグレード落とした車なら今でも路面状況をステアから探るのは必要です。
さすがに一般道で逆ハンはやめてほしいですけどね。残念ながらこれは今でも一番よく見掛けます