いまやコンパクトミニバンの定番ともいえるホンダ フリード。その源流をたどると、2001年に登場したちょっと不思議なカタチのモビリオに行き着く! ユーロトラムをモチーフにした独特のルックスも相まって、存在感はバツグンだった。そんなフリードのご先祖さまを振り返ってみよう!
文:小鮒 康一/画像:ホンダ
【画像ギャラリー】これぞまさにホンダの車窓から!! 都市部はもちろんアウトドアまでエンジョイできちゃうモビリオ! (26枚)画像ギャラリー実はフリードのご先祖さま?
ホンダのコンパクトミニバンとして高い人気を誇っているフリード。現在は2024年6月に登場した3代目モデルが現行型として販売されており、通常モデルの「AIR」とクロスオーバーテイストを備えた「クロスター」の2本立てとなっている。
この3代目フリードは1.5Lのガソリンモデルとハイブリッドモデルのe:HEVが用意されており、昨年末には2024-2025日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するほど高い評価を集めている1台だ。
そんなフリードは初代登場からすでに15年以上が経過したモデルとなるが、その前身となったのが2001年にリリースされたモビリオという車両だった。
ヨーロッパの路面電車をイメージしたデザイン
2001年12月に発売されたモビリオは初代フィットのプラットフォームを使用したモデルで、全長は4055mmとコンパクトに収めていたが、ホイールベースを2740mmとフィットよりも290mmも拡大して7人が座れる3列シート車となっていたのが大きな特徴。
また全高を1705mmと高くとる一方で、ウエストラインを低くすることによってグラスエリアを大きくし、広い室内空間と高い開放感を両立。使い勝手のよい両側スライドドアまで備えていた。
このスタイルはヨーロッパの路面電車であるユーロトラムがモチーフとなっており、スピード感とは無縁のユーモラスな箱型スタイルとなっていたのも他にはない魅力だった。
派生車は趣味性重視のユーザーをカバー!
そして2002年9月には、モビリオの派生車種としてモビリオスパイクが登場。こちらはモビリオの3列目シートを廃した2列5人乗り仕様で、3列目シートのスペースを趣味用スペースにしている。リアクォーターウインドウを廃して小物入れを設置するなど遊び心をプラスしていた。
そのほかにも、テールランプの位置をバンパーに変更することで、リアゲートの開口部を広げるといった使い勝手を高める変更もなされていた。
パワートレーンは1.3Lエンジンを積むフィットに対し、スライドドアなどを備えたことで増えた車重に対応するため1.5Lエンジンを搭載(のちにフィットも1.5L搭載グレードが登場)。トランスミッションはCVTとの組み合わせ。
GBの系譜は人気の安定もバトンタッチ!
5ナンバーサイズで見切りの良い箱型のボディということで、安定した人気を誇っていたモビリオだったが、2008年5月に初代フリードが登場したことで終売。
フリードもモビリオのコンセプトを踏襲したもので、遅れてモビリオスパイクの後継車種フリードスパイクも登場したが、デザインだけは個性的なモビリオに対してフリードはスタイリッシュなものとなっていたのが大きな違いとなっていた。
ちなみにモビリオの車両型式がGB1/GB2でフリードがGB3/GB4となっていることからも、モビリオがフリードの先祖であることが明らかと言えるのだ。






























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