そもそも「元が取れていない」 のに廃止するか?
当然ながらランクル70にしても250にしても300にしても、外的要因で純粋な内燃機関モデルの終焉から逃げきれなくなる日はくる。中東ではランクル300ハイブリッドが、そして欧州ではランクル250の1GDエンジン搭載車にマイルドハイブリッド仕様が登場しているのが、そのXデーへの備えとも見てとれるだろう。
またランクル大国のオーストラリアでもそれは例外ではなく、ハイラックスやランクル70の電動モデルのテストが進んでいる。当然過酷な自然環境下でテストを行うという意味は、今後の実用化が大前提のはずで、欧州の1GD+48Vハイブリッドはまさにオーストラリアでの知見が生きたパワートレインだ。
しかしながら「ランクル70も250もディーゼルモデルは廃止へ」という記事を書く日は今ではないし、トヨタとしてもこのまま1GD搭載車両を国内向けに廃止したら採算を取ることはできていないはずだ。
グローバルモデルだから日本向け車両は「チャチャっと」手を入れて簡単に安価で出せると思う人もいるかもしれないが、皆さんが思っている以上に日本でクルマを新型車として登録するコストは高い。認証を取得するだけでも「億単位」の金額がかかることだってある。
ランクルを取り巻く環境が販売などを含めて非常に困難を帯びてきており、販売終了という情報がSNSなどで頻繁に出回ることが多くなった。しかしその情報だって真実かどうかは計り知れない。それであればデータが示す内容をきっちり精査してみたくなり、この記事をまとめてみた次第。
また廃止ばかり議論されているが、新たな1GDエンジン搭載モデルの可能性にだって、今後は注視していく必要があると思う。ベストカーWeb調べではランクルFJはガソリンエンジンのみになりそうだが……。


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