バイクで走ると罰金7000円! 知らないじゃ済まされない「自転車専用レーン」の違反行為と走行ルール

自動車の左折時の幅寄せはOK! そのほかにも例外あり

後方確認を怠って無理やり幅寄せはNGだが、左折時の幅寄せは道路交通法で定められている。これは、自転車専用レーンがあっても変わらない(xiaosan@Adobestock)
後方確認を怠って無理やり幅寄せはNGだが、左折時の幅寄せは道路交通法で定められている。これは、自転車専用レーンがあっても変わらない(xiaosan@Adobestock)

 最近、SNSなどで「自転車で走ってたらクルマに幅寄せされた!」という動画をよく見かけるようになった。

 だが、自転車に乗る人にぜひ知っておいてほしいのは、クルマが左折する時に左側に寄せるのは、道路交通法 第三章 第三十四条できちんと定められた運転者の義務であるということだ。

 つまり、左折前にあらかじめ左側に寄せるのは、自転車専用レーンがあっても必要になるのだ。これはもちろん、自転車やバイクを巻き込まないための大事な安全策であると理解してほしい。

 ただし、後方確認を怠って無理やり幅寄せするような危険運転はもちろんNGである。

 また、例外もある。例えば、以下のようなケースでは、自転車専用レーンに進入しても違反とはならないので知っておきたい。

・道路外にある駐車場やコンビニなどの店舗に入る時
・交差点で左折したい時
・救急車など緊急自動車に一時進路を譲る時

 こうした場合は、クルマもバイクも普通自転車専用通行帯を走っても、基本的に違反とはならない。

バイクが混乱しやすい「自転車ナビマーク」との違いにも注意

このような矢印が連続して描かれているのが「自転車ナビマーク」だ。交差点などでよく見かけるが、これはあくまでも目安にすぎない(jyapa@Adobestock)
このような矢印が連続して描かれているのが「自転車ナビマーク」だ。交差点などでよく見かけるが、これはあくまでも目安にすぎない(jyapa@Adobestock)

 ここで混同しやすいのが「自転車ナビマーク」だ。

 自転車ナビマークとは、路側帯に自転車の絵と進行方向を示す矢印が描かれているだけのもので、これはあくまで「自転車はここを走りましょう」という目安にすぎない。

 つまり、自転車ナビマークがあるからといって、そこが自転車専用レーンとは限らないのだ。実際、自転車ナビマークはあくまで自転車の推奨通行位置を示すものなので、原付を含む他の車両も進入して構わない。

 だが、見た目はほとんど同じように青くペイントされているので、慣れていないと見分けがつきにくいのが実情。違反を避けるためにも、道路標識と路面表示をセットで確認するのが鉄則だ。

自転車専用レーンへの駐車は問題視されている!

都内などでもよく見かける、自転車専用レーン上の路上駐車。現在は、駐停車禁止区域でない限り、「一時的な停車」をすることは可能(Caito@Adobestock)
都内などでもよく見かける、自転車専用レーン上の路上駐車。現在は、駐停車禁止区域でない限り、「一時的な停車」をすることは可能(Caito@Adobestock)

 ちなみに、自転車専用レーンの上にクルマを駐車するのは問題アリである。警察庁でもこれを問題視していて、現在「自転車利用環境創出ガイドライン」の改定が進められている。将来的には、自転車専用レーンへの駐車は原則禁止となる見通しだ。

 あわせて、自転車の安全でスムーズな通行を妨げないようにしつつ、荷物の積み卸しや人の乗り降りといった駐停車ニーズに応えるための停車帯が設置されることになりそうだ。

正しい走り方を覚えて、安全・快適なバイクライフを!

すり抜けのために自転車専用レーンを使用するライダーもいるが、バイクは自動車と同じ扱いだ。自転車専用レーンを走行するのは、言い訳無用で違反だ(xiaosan@Adobestock)
すり抜けのために自転車専用レーンを使用するライダーもいるが、バイクは自動車と同じ扱いだ。自転車専用レーンを走行するのは、言い訳無用で違反だ(xiaosan@Adobestock)

 では、バイクは自転車専用レーンがある道路ではどこを走ればいいのか。基本は“自動車と同じ扱い”だ。自転車専用レーンを避け、左側の走行車線をしっかりと通行する必要がある。

 また、路側帯の走行に関しても注意したい。原付や二輪車は、車道外側線の外側を走ることは認められていない。路側帯はあくまで歩行者の安全帯であり、原付やバイクは原則として入ってはいけないのだ。

 さらに、狭い道では「自転車レーンを避けた結果、右寄りを走りすぎて逆に危ない」というケースもある。安全運転の基本は、周囲の交通状況に合わせて十分な車間距離と走行位置をキープすること。無理に追い越そうとせず、歩行者や自転車にも配慮するのが賢明だ。

次ページは : 自転車もバイクもルールとマナーを知り・守ることが重要

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