自動運転ここまで来たぞ…ホンダ新型アコード搭載「360+」の実力と進化

非常に完成度の高いシステム ただ車線変更が「レコメンド」にとどまったのは残念!!

 今回の「360+」は、「elite」と「360」の間に位置するもので、筆者も2022年12月に行われたホンダの次世代技術発表会でハンズオフ走行を含む新システムのプロトタイプを体験し、完成度の高いシステムだと認識している。

 しかしながら、高速道路でのハンズオフ走行は、日産のプロパイロット2.0やスバルのアイサイトX、トヨタのアドバンスドドライブですでにお馴染みのもの。2022年12月のプロトタイプ段階では、自動レーンチェンジの際、システムから車線変更の提案があれば、ドライバーは視線で左右を確認するだけで、自動的にレーンチェンジが行われていたが、今回の360+で搭載された「レコメンド型車線変更支援機能」では、他社のシステムと同様に、ステアリングスポークの車線変更ボタンを押す必要がある。

 ハンズオフ走行中に前走車へ追いつく前に自動で減速し、自動で追い越し車線へレーンチェンジし、設定速度まで自動で再加速、さらに自動で走行車線へ戻る。ここまで自動化されていれば大きなインパクトがあっただろうが、残念ながら日本向けには(中国市場向けアコードはレコメンドのない「車線変更支援機能」となりボタン操作が不要となるそう)採用が見送られたようだ。

 そうはいっても、ロングドライブをする人にとって「360+」は非常に便利な装備。アイズオフはできないが、ドライバーが前を向き安心できる状態でハンズオフが可能で、レーンチェンジまで支援してくれる点は、アイズオフ走行の時代へ移行する前段階として、最適だ。

高速道や自動車専用道において、アクセル、ブレーキ、ステアリング操作をクルマ側が行い、車速や車線内の走行を維持する。ドライバーはハンズオフ走行が可能となり、運転負荷が大幅に低減する
高速道や自動車専用道において、アクセル、ブレーキ、ステアリング操作をクルマ側が行い、車速や車線内の走行を維持する。ドライバーはハンズオフ走行が可能となり、運転負荷が大幅に低減する
ハンズオフでの走行中、自車より車速の遅い先行車を検知すると、システムが周囲の状況を判断、ドライバーに通知し、ドライバーが手元のスイッチで承認すると、ウインカーや加減速、ステアリング操作を行い、追い越しや車線復帰を支援する
ハンズオフでの走行中、自車より車速の遅い先行車を検知すると、システムが周囲の状況を判断、ドライバーに通知し、ドライバーが手元のスイッチで承認すると、ウインカーや加減速、ステアリング操作を行い、追い越しや車線復帰を支援する

全車標準装備となる日は遠くない!??

 今回は、ひとまず高級車であるアコードに搭載となった「360+」だが、今後はステップワゴンやシビック、ヴェゼル、さらにはN-BOXといった量販モデルにも標準機能として導入されていき、ホンダは近い将来、日本や北米、欧州などで、360+を全車標準装備とするつもりなのだろうと筆者は考えている。はたしてそれはいつ頃実現するのか!?? 今後の展開に注目だ。

【画像ギャラリー】いよいよ登場!! ハンズオフドライブが可能となった、ホンダ新型「アコード」(22枚)画像ギャラリー

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