憧れの1台がグッと近づく! 失敗しないための「残価設定ローン」8つのポイント

憧れの1台がグッと近づく! 失敗しないための「残価設定ローン」8つのポイント

 ディーラーで新車を購入する際、多くのユーザーが「残価設定ローン」を活用している。「残クレ」とも呼ばれるこのローン方式のメリットとデメリットは? どんなライフスタイルの人に向いている?

文/鈴木喜生、写真/写真AC

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残価設定ローンがお得な理由とは?

 残価設定ローンとは、車両価格の一部を「残価」として据え置き、残りの代金を分割払いするローン形態のこと。ローンの対象となる金額が軽減されるため、月々の返済額が一般的なローンより低くなるのが最大のメリットだ。

 また、頭金や初期費用が抑えられるため、高額な上位モデルを購入しやすいというメリットもある。

 例えば500万円の車両を購入し、そのうちの200万円を残価とした場合、残価を除いた300万円を契約期間(3~5年など)で分割し、そこに金利を加えて支払うことになる。

 この方式であれば元金が少なくなるため、月々の支払い額が通常のローンより低くなる。

憧れの1台がグッと近づく! 失敗しないための「残価設定ローン」8つのポイント
残価設定ローンでは車両価格の一部を「残価」に設定。その他の代金を分割するので、一般的なローンより月々の支払い額が低減できる

 このローン形態のもうひとつの特徴は、ローンの契約期間が完了した時、その車両をどうするかをユーザーが選択できる点にある。その選択肢とは、「買い取り」「乗り換え」「返却」の3つだ。

●買い取り

 買い取りの場合は、残価(前述の例では200万円)を一括で支払うか、またはその残価に対して新たなローンを組むことになる。

 残価設定ローンの場合、ローンの支払い期間中は、その車両の所有者はディーラーとなる。そのため、一括払い、または新たなローンを完済した時、その車両の名義は初めてディーラーからユーザー自身に書き換わる。

●乗り換え

 他のモデルに乗り換える場合は、旧車両の査定を受けて残価を確定(清算)し、減額がなければその車両はディーラーにそのまま引き取られる。

 同時に、旧車両の残価を新車購入に充当して、新車に対する新たな残価設定ローンを組めば、スムーズに乗り換えが完了する。

 このサービスを活用すれば、最新モデルに短期間で乗り換えることができ、ライフスタイルの変化に愛車を合わせることも容易になるだろう。

●返却

 返却する場合は、旧車両の査定を受けて残価を確定(清算)し、減額がなければ車両をそのままディーラーに返却。それで契約はすべて終了となる。

残価設定ローンのメリットとは?

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人気車種ほど、残価設定ローンが選ばれる傾向にある。なぜなら、ローン終了時にも高い価値が残るため、数年後にクルマを返す時に「クルマの価値(=残価)が安くなって損をする」といったリスクが少ないからだ

 残価設定ローンの主なメリットをまとめると、以下のようになる。

●通常のローンに比べて月々の支払い額が軽減される
●本体価格から残価が差し引かれるため、頭金や初期費用も軽減される
●月々の支払い額が軽減されるので、上位車種を契約しやすい
●契約終了時に「買い取り」「返却」「乗り換え」の3つの選択肢があるため、クルマの所有の仕方をライフスタイルに合わせやすい
●新車に乗り換える際、旧車両の売却や下取り手続きが不要なため、新車に乗り換えやすい

 残価設定ローンの利用率はディーラーやモデルによって異なるが、新車のローンを組む場合の7割前後に達するといわれ、モデルによっては8割以上に達するという。

 特にリセールバリューが高い人気車種では残価設定が有利に働くため、残クレを活用するユーザーが多いようだ。

 残価設定ローンはディーラーにとってもメリットが多く、手数料収入や顧客の継続的な取引につながるため、積極的に推奨されている。

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