ボリュームアップしてさらに進化した3代目
3代目エクリプスは、1999年に登場します。デザインをより近未来的に進化させ、ボディサイズもさらに拡大。また新たに、最高出力196PSを発揮する3.0L V6エンジンを搭載し、スポーツモード付きINVECS-II 4ATも採用するなど、さらなる高性能化が図られました。
2000年にはスパイダーも再び設定。先進的かつスポーティなクーペ/カブリオレ路線を突き進み、北米市場における三菱の象徴的なスポーツモデルとしての地位を確立しました。2004年10月からは、日本でも左ハンドル仕様のスパイダーが輸入販売されました。
この3代目スパイダーも「ワイルド・スピードX2」(第2作)において、主人公の相棒ローマンが駆る紫のカスタムカーとして登場。シリーズの人気とともに、三菱のスポーツカーは「JDM」文化(JDM=Japan Domestic Market、日本国内仕様の日本車やそれをカスタムすること)のアイコンとして広く認知される存在となっていきました。
やや「走り」からは後退してしまった4代目
続く4代目は2006年にデビュー。さらに丸みを帯びたデザインとワイドなリアフェンダーを特徴に、HIDヘッドライトやプレミアムオーディオ、スポーティなインテリアなど、ラグジュアリー要素も強化されました。
エンジンは最高出力266PSを発揮するトルクフルなV6の3.8Lガソリンエンジンと、最高出力165PSの直4の2.4Lガソリンエンジンに、6速MTとスポーツモード付5速ATを設定。4WDやターボモデルは廃止され、駆動方式はFFのみとなり、やや「走り」からは後退した印象もありましたが、この4代目に設定されたエクリプス スパイダーは、約20秒で開閉可能な電動ソフトトップを備え、オープンエアで風の匂いやエンジンサウンドを味わいながら、アメリカの道路をクルージングするのに最適なラグジュアリー志向のオープンカーでした。
その後エクリプスは、2012年に生産終了となり、エクリプスの歴史はここでいったん幕を閉じることになります。生産終了前にはクーペ/スパイダーともに「ファイナルエディション」が登場しました。

そして「クロス」へ…エクリプスの魂は受け継がれたのか?
そんなエクリプスですが、2017年には「エクリプス クロス」として復活をはたします。その姿は、かつての低くワイドなスポーツクーペではなく、現代的なクロスオーバーSUVへと一新されたものでしたが、三菱の「ドライバー中心のデザイン」という思想は貫かれており、デザインテーマである「VIBRANT & DEFIANT(躍動、そして挑戦)」という言葉からも伝わるように、時代に先駆けた提案としては意味あるものだと考えます。
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強烈な個性でファンを魅了した、エクリプス、そしてエクリプス スパイダー。特にエクリプス スパイダーの強く美しい印象的なスタイルは、ファンにとって忘れられないもの。このような個性的なクルマが再び登場してくれることを期待したいです。
【画像ギャラリー】めちゃくちゃかっこよかった三菱車 2004年に登場した左ハンドル仕様の3代目「エクリプス スパイダー」(19枚)画像ギャラリー



















コメント
コメントの使い方エクリプスは四代目が圧倒的に良い。足も良くて大排気量ならではのパワーが楽しくなるし
見た目もこの時代に、現行プリウスにも対抗できる未来的なフォルム。3ドアと5ドアの違いがあってもこれはすごいデザインでした