シビアコンディションに該当するならメンテナンスはしっかりやるべし!
これだけ猛暑が続くと、人間と同様、クルマも疲れが蓄積していきます。特にシビアコンディションに該当するクルマはメンテナンスをしないとクルマの寿命を短くすることになります。
シビアコンディションに該当する使われ方はクルマに付属するメンテナンスノート(整備手帳)などに記載されており、トヨタ車の場合は、シビアコンディションに該当する事例が紹介されているので紹介しておきましょう。シビアコンディションが該当する使われ方は日本車であればどのメーカーでも概ね共通です。
1/悪路(凹凸路、砂利道、雪道、未舗装路)での走行が走行距離の30%以上ある=具体的には運転者が体に突き上げなどの衝撃を感じる荒れた路面、石を跳ね上げたり、わだち等により下廻りが当たる機会が多い路面、ホコリの多い路面を指す。
2/走行距離が多い=過走行と言われる目安としては年2万km以上。
3/山道、登坂路の頻繁な走行=具体的には上り下りが多く、ブレーキの使用回数が多い場合。目安としては走行距離の30%以上が該当するケース。
4/短距離走行の繰り返し=1回の走行距離が短く、水温などの各部の温度が低い状態での走行が多い走り方をする場合。目安としては1回あたりの走行距離8km以下が該当する。
5/長時間のアイドリングが多い=目安としては1日のアイドリングでの累積時間が2時間程度。
6/1回の運転で低速での走行頻度が多い(ディーゼル車は除く)=目安としては1日で10~15km/hでの走行距離が30km程度ある。
7/高地走行が多い(ディーゼル車のみ)=標高2000m以上の高地での走行頻度が多い場合。目安としては走行距離の30%以上。
以上に該当する使い方をすればシビアコンディションにあたり、オイル交換サイクルが短くなります。
ハイブリッド車は、エンジン停止時間が長く、エンジンオイルが温まりにくいうえに、走行中にエンジンを何度も始動と停止を繰り返しているため、エンジンオイルにとってはシビアなコンディションとなっています。
上記のようにメーカーが推奨しているエンジンオイル交換サイクルであれば問題ないと思いますが、クルマを労わり、長持ちさせたい人には1万kmまたは1年ごとでは物足りないのではないでしょうか。
やはり愛車を長持ちさせたいなら、夏と冬、1年に2回、走行5000kmごとの交換をおススメします。ちなみにオートバックスでは5000kmの走行、または6ヵ月を目安としたオイル交換を推奨しています。
当然、新車で購入した場合、摺動部から細かな摩擦粉が出たり、組立時に小さな金属粉が入る可能性がゼロではないため、新車購入後3000kmでの交換もおススメします。
また20年以上前のクルマの場合、夏場にヒート気味なら「20W-40」や「15W-50」といった硬めのオイルを、セルの回りが重くなる冬場は「10W-30」といった柔らかめを選定するといいでしょう。
クルマに与える負担がいかに重いかがわかる!
ちなみにシビアコンディションの場合、以下のようなチェックする整備項目が増えます。クルマに与える負担がいかに重いのかおわかりいただけましたでしょうか。
■ステアリングギヤボックスの取付けの緩み
■ロッド、アーム類のボールジョイントのダストブーツの亀裂、損傷
■ブレーキドラムの摩耗、損傷
■ブレーキディスクの摩耗、損傷
■サスペンションの取付部、連結部の緩み、ガタ
■サスペンション各部の損傷
■ドライブシャフトのユニバーサルジョイント部のダストブーツの亀裂、損傷
■燃料漏れ
シビアコンディションではなくても、自動車メーカーが指定するオイルのグレードや粘度、交換頻度を参考に、それと同等以上の品質のオイルを同じように交換して、エンジンの良い状態を長持ちさせることを心がけましょう。

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