逆効果4:ブレーキパッドがもったいないからあまり踏まない
先の20~30m先の信号が黄色から赤になるなど、先読み運転ができる場合には、ブレーキは弱く踏み、惰性走行(クリープ現象)を増やすこと。ちなみにこのクリープ現象を使った発進することで約10%も燃費がよくなるという測定結果も出ています(一般財団法人省エネルギーセンター)。
ちなみにATやCVTの場合では、BボタンやLポジションがあります、これは平坦な道で頻繁に入れるものではなく、急な下り坂や強いエンジンブレーキが必要な時に使用するものです。
しかし、ブレーキパッドがもったいないからといって、あまりブレーキを踏まないのは衝突に直結することなので厳禁。先読み運転をすることで、必要以上にアクセルを踏まず、ブレーキ操作も最小限にすることでブレーキパッドやローターを長持ちさせることにつながります。
そのほか、トラクションをかけすぎないこと。特に停止状態から走りだす時、なるべく優しく走り出すように心がけましょう。これをやるだけで駆動輪の摩耗をかなり抑えることができます。特に後輪駆動のハイパワーモデルは顕著です。
交差点内でアクセルを踏みながら曲がると、前輪の外側(ショルダー部)が摩耗してしまいます。このような場合、交差点や路地でスピードを落とし過ぎ、再びアクセルを踏んでしまう状況で発生しまう場合が多いようです。高速道路のコーナー、進入や出口など中高速で旋回するような状況でもなるべくトラクションをかけずタイヤに優しい運転することを心がけましょう。
逆効果5:クルマを労わるあまり高回転まで回さない
クルマを長持ちさせるために、エンジンをいたわるということを考えると、一般的にはエンジンを低回転しか回さない方がいいように思えます。
その一方で、街中の低い回転域だけで走っていると、エンジン内部に汚れがたまってクルマにはよくありません。たまには高速道路で、エンジンを高回転まで回さないとダメ、という話もよく聞きます。
実際にはエンジンにとって、どんな状況がいいのでしょうか?
ひと昔まえの「エンジンのようにエンジンの回転数を上げて速く走る」。今日の電子制御でダイレクトイグニッションのエンジンには、そうした儀式は不要です。
油圧を高めて、油圧経路のスラッジの堆積を防ぐのがエンジンを回すメリットといえます。したがって、中回転域と言える3000rpmあたりまで回せば十分です。
それよりも軽負荷の燃焼を一定時間続けることが大事。理想は、高速道路でのクルージングです。月に1度くらいは高速道路を走り、合流時にはしっかりと加速してエンジン回転を高め、その後は巡航することで、燃焼温度が高めな燃焼を続けるになり、カーボンやデポジットを軽減させることができます。
その後高速道路を下りると、エンジンの吹け上がりが軽くなって、エンジンの調子が良くなったことを体感できるクルマも珍しくありません。
ディーゼルエンジンはガソリンエンジンと比べ、最大トルクの発生回転数は1500~2500rpmと低く、4500rpmあたりまでしか回せませんが、低回転だけで走っていると、PMが堆積しやすくなるため、時々エンジンを回してやることがエンジンのコンディションを維持するために重要なのです。


コメント
コメントの使い方走行中の下り坂でATをNレンジにシフトするのは、トルコンに悪影響を及びます。
筆者もATを勘違いしていると思いますが、ATとは自動変速トランスミッション。エンジンとATの間にトルクコンバ-ダ-(通称トルコン)あり、ATをニュ-トラルにしても駆動輪から逆に入力がトルコン入り、エンジン側からの入力と駆動輪側からの逆入力によってタービンが損傷します。絶対にやってはいけない行為です