日本語では「連鎖点灯式ウィンカー」といわれる、「シーケンシャル(sequential=連続的な、続いて起こる)ウィンカー」。
以前のターンランプはバルブが主流だったため、連続的に点灯させることが困難だったこともあり、デコトラや一部のカスタムカー向けでしか見かけることがなかったが、LEDが登場したことでこれが可能となり、近年ではあちこちで見かけるようになった。
文:吉川賢一、写真:トヨタ、ホンダ、ダイハツ
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シーケンシャルウィンカーの歴史、構造
日本では、2015年10月登場のレクサスRXに初めて純正品として装着された。
その後、トヨタC-HRやレスサスRX、LX、ホンダN-BOXカスタムなどへも搭載され、一気に認知度が上がったようだ。ちなみにアウディA8には2010年ごろから搭載されていた。
シーケンシャルウィンカーに使われているLEDランプは、消費電力が少なく、長寿命であることから、ヘッドランプやウィンカーには理想的な素材だ。
LEDチップは特性上、正面しか照らすことができないため、従来の光を広範囲に拡散できる白熱電球の特性に近づけるよう、シーケンシャルウィンカーでは複数のLEDチップを様々な方向へ向けて配置し、リフレクターで前方に照射している。
LEDは、ひとつひとつのサイズが小さく、ヘッドランプの上端や下端に設置がしやすい。
また、光の流れの速さや個々の点滅のタイミングといったライティングアクションも、自在にコントロールができるため、LED化でデザインやライティングアクションといった自由度が飛躍的に上がった。デザインや光らせ方の設計は、各メーカーの腕の見せ所となっている。
しかし、いくらシーケンシャルターンランプが流行しているとはいえ、車両のコンセプトを考慮せず、すべてのクルマに採用するといったセンスのなさが見えると、ダサくもなりうる。
自動車メーカーは、車両ごとに採否を考える必要があるのだ。
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