一度水没してしまったクルマはもう廃車?
程度にもよるが、残念ながら一度水没や浸水してしまったクルマを元のように乗るのは難しい……。エンジンや電気系に不調が発生しやすくなることはもちろんのこと、車内に独特の臭いが残ってしまったりもする。
道路に溢れ出た水は雨水だけでなく、排水溝やマンホールから溢れた汚水や河川の泥、場所によっては海水などが含まれていることもあるからだ。また、目に見えない金属部分の腐食が進んでしまったりすることもある。
修理費用は高額となるうえに、水没や浸水の影響を完全に取り除くことは難しく、ある程度修理をしても「どこにいつ不具合が出るかわからないクルマ」ということで、水没したことがあるクルマは、その他の修復歴のあるクルマ以上に中古車の買い取り業者には避けられる傾向がある。
水害の場合は車両保険に加入していれば、補償の対象となるが、保険会社やプランによって補償内容が異なるため、加入前に確認をする必要がある。
線状降水帯が頻繁に発生するなど、今まで水害とは無縁と思われてきたような地域でも水害が発生している昨今だけに、今まで車両保険には加入していなかったという人も今後は加入を検討することをお薦めする。
タイヤの残り溝が少ないとハイドロプレーニング現象に要注意!
次に気を付けたいのはタイヤの残り溝が少ない時にゲリラ豪雨に遭ってしまうと起こってしまうハイドロプレーニング現象。これはなった人にしかわからないが、舐めてかかると泣きを見る、本当に怖い現象だ。
高速道路でズルっとなる前に、タイヤの残り溝をチェックしたい。もちろん、晴れている時にやっておきたいものだ。一般的には残り溝が5分山以下になると、タイヤの排水性は低下して雨天走行の危険性が高まる。
高速道路走行中にゲリラ豪雨に遭えば、タイヤの溝部分が排水し切れずに、水膜の上にタイヤが浮いてしまう、ハイドロプレーニング現象が起きてしまう。ステアリング操作やブレーキ操作が利かず、クルマは流されてしまい、最悪、ガードレールなどに激突してしまう。
最近の高速道路は高機能舗装が増えており、雨が降っても水たまりができることは少なくなってきたが、線状降水帯が発生してしまうとさすがに水が溜まることもある。
高機能舗装は定期的に内部に詰まったダストなどを吸い出すようなメンテナンスが行なわれるものの、徐々に排水性は低下していくことも影響しているのだ。したがって雨が強くなったら速度を落として走行するといった、リスクを減らすための運転も大事だ。


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