自動車デザインにはたまに「似ているもの」が出現するが、ここでご紹介するトヨタ MR-Sと初代ポルシェ ボクスターもかなり似ている。だがそれは写真で見たときの話。実車を並べて見てみると、ひと目でハッキリと分かる違いがある!?
※本稿は2025年9月のものです
文:長谷川 敦/写真:トヨタ ほか
初出:『ベストカー』2025年10月10日号
ミドシップは同じでも高コスパが光る
●後発:トヨタ MR-S 本家:ポルシェ ボクスター(初代)
トヨタのミドシップライトウエイトスポーツのMR-Sは、MR2の事実上の後継車として1999年にデビュー。ヘッドライトはMR2のリトラクタブル式ではなく埋め込み式を採用。
そのMR-Sは登場直後、「ポルシェ初代ボクスターに似ている」と言われたことがあった。
ボクスターはポルシェが1996年にリリースしたモデルで、同社では久々のミドシップレイアウトを採用。つまり、MR-Sのレイアウトはボクスターと同じだ。
サイズはボクスターの全長4315mm、全幅1780mmに対して、MR-Sは全長3895mm、全幅1695mmとかなり小さく、エンジンの最大出力も、ボクスターの204psに比べると140psと控えめ。
MR-Sはコスパの高さや高い運動性能が評価されたものの、後継モデルを生み出すことはなく、残念ながら2007年に生産が終了。
対するボクスターは、4代目モデルが現役で世界の公道を元気に走っている。
●後発モデルのポイント
外観は似ていても志があったMR-S。日本車史に確かな爪痕を残した一台。


















コメント
コメントの使い方なぜMR-Sがボクスターに似てると言われるかというと、軽さと運動性を徹底的に求めた為に
MRなのに前後オーバーハングが極端に短いという、特殊な構成のためです。
それでもスポーツカーらしいデザインにするには必然の造形の集合、それがMR-S。つまり車種哲学の体現があの姿なのです。
車種としてMR-SはMR2の直系ですが、初代も先代も当然ボクスターより前に市販されてます