電気自動車(EV)と住宅が一体化した新しい暮らし方が現実に。株式会社アイム・ユニバースが発表した次世代型住宅「ウーディア」は、災害時でもEVバッテリーから4〜5日分の電力を供給できるという画期的な仕組みを採用。EVユーザーにとって、まさに家と車の理想的な関係がここにある。
文:ベストカーWeb編集部/写真:PRTimes
EVが「走る蓄電池」になる! 家がクルマと共存する時代へ
EVと住宅の融合――これまでの夢のような構想がついに現実となった。
株式会社アイム・ユニバースが2025年9月に発売した次世代住宅「ウーディア」は、電気自動車(EV)のバッテリーを家庭の電力供給に活用できる新コンセプト住宅だ。
ウーディアではEVバッテリー(49kWh)を活用し、災害時などの停電時にも最大4~5日分の家庭電力を供給可能。一般家庭の照明・冷蔵庫・通信機器などを安定稼働できるため、ライフラインが途絶えるような状況でも安心して暮らせる仕様となっている。
この仕組みの中核となるのが、住宅に設置されたV2H(Vehicle to Home)システム。EVに充電するだけでなく、EVから家庭に電力を「戻す」ことができる双方向の電力制御技術である。エコでありながら災害に強いこの仕組みは、SDGsの観点からも注目を集めている。
デザインも機能も進化。EVとの共存を考えた住宅設計
ウーディアは単なるEV対応住宅ではない。外観はモダンで洗練されたデザインを採用し、EVを格納するガレージやカーポートには充電ポートを標準装備。屋外コンセントや家庭用蓄電池との連携も考慮されており、日常の使い勝手とエネルギーマネジメントの両立を図っている。
さらに家全体で「電力の見える化」を実現するモニタリングシステムを搭載。スマートフォンアプリなどを通じて、家庭内の消費電力とEVバッテリー残量をリアルタイムで管理できるようになっている。
この仕組みは、ソーラーパネルとの併用にも対応しており、昼間に太陽光で発電した電力を蓄え夜間はEVからの給電に切り替えることも可能。まさに自給自足のエネルギー生活を目指す理想の住まいと言える。
クルマ好きが注目すべき「新しいEVライフ」の提案
ベストカーWeb読者にとって見逃せないのは、ウーディアが提示する“EVを暮らしの中心に据えたライフスタイル”という新しい発想だ。これまでEVは「走るモビリティ」として語られてきたが、今後は「家族を守る電力源」としての価値も高まっていく。
実際、各自動車メーカーもV2HやV2G(Vehicle to Grid)など電力との双方向連携技術を強化しており、住宅メーカーとの協業が進んでいる。ウーディアの登場はその流れを象徴する一歩だ。
災害大国・日本において、停電への備えは決して他人事ではない。EVを所有することがもしもの時のライフラインになる。そんな安心感が得られるのもこの住宅の大きな魅力だ。
EVが「家電」になる時代。クルマの価値観がまた一つ変わる。


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