ヨーロッパ全土で勤しんできたEVの普及が失速し、各社が収益確保のため一旦エンジン回帰に舵を切っている。そんななか、奇跡のニュースが入ってきた。メルセデスベンツのPHEVに搭載する4気筒エンジンを、BMWが供給するという!!
※本稿は2025年9月のものです
文:角田伸幸/写真:BMW、メルセデスベンツ ほか
初出:『ベストカー』2025年10月26日号
ケガの功名!? クルマ好きが夢見た奇跡のコラボ実現
電動化に猛進してきた欧州の自動車メーカーが「エンジン探し」に直面している。EVの普及が失速し、目先の収益確保にエンジンが欠かせないからだ。
そんななか、メルセデスとBMWがエンジン供給で提携するというニュースが飛び込んできた。BMWがオーストリア西部シュタイア工場で生産する4気筒ガソリンエンジンをメルセデスに供給し、プラグインハイブリッド車に搭載するという。早ければ2025年内には合意し、2027年から供給が始まるようだ。
シュタイア工場はBMW最大のエンジン拠点で、年間100万基以上のエンジンを生産する。研究開発も担い、近年は次世代電動モーターの生産にも着手していた。
一方、メルセデスは2030年までの全面EV化を掲げていたが、需要停滞を受けて方針を修正し、今後もエンジン車を継続する方針だ。EV一辺倒から現実路線への転換である。
クルマ好きとしては「BMWのシルキー6を積むメルセデス」なんてことを期待してしまうが、両雄の提携はビジネスを超え、マニアの心も刺激しそうだ。









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