マイナーチェンジでかなりイケメンになったトヨタ カローラクロス。そして、やはり気になるのは「GRスポーツ」の存在。ノーマルグレードより200cc大きい心臓部など、注目ポイントに目を光らせつつ、国沢光宏氏が試乗レポートする!!
※本稿は2025年10月のものです
文:国沢光宏/写真:森山良雄、トヨタ
初出:『ベストカー』2025年11月10日号
こんなにカッコよくなってしまいました!
自動車評論家としちゃ失格モノなのだが、カローラクロスのGRスポーツを最初に見た時は車種がわからなかった。
すでに標準のカローラクロスには試乗してきたのだけれど、ホワイトのGRスポーツって顔のイメージがけっこう違う。存在感あるのだった。
カローラクロスを含め、フロントデザインの変更は大成功だと思う。聞けば前期型より圧倒的に高い評価を得ているそうな。
GRスポーツは従来のモデルラインナップなら『GT』というポジショニングだと思えばわかりやすい。
標準グレードは「普通の2Lエンジン相当」となるシステム出力140馬力のハイブリッドなのに対し、GRスポーツになると2.5Lエンジン相当の199馬力。走り出したら圧倒的にパワフル! 加えて標準より高回転型(笑)のようなパワー特性だったりする。アクセルをワイドに開けるような乗り方をしたって楽しい。
Wウィッシュボーンを採用したリアサスもいい仕事をしている。ダンパーに新しい工夫を入れたこともあり、ハンドルを切るとレスポンスよくノーズがインを向く。気持ちよ~く曲がります。ロール感は素直でスポーティ。
モリゾウさんが言うところの「満足したらダメ」ということで言えば、もう少し“滑らか感”が出たら文句なしながら、私は現状で太鼓判を押しておく。サイズ感もよく魅力的なクルマだと思う。
価格は389万5千円。スペックや装備を見ると「売れるのも理解できますね」。同じクラスのホンダZR-Vの4WDは445万5千円。GRスポーツであればホールド感のある専用シートや19インチタイヤまで標準装備し、圧倒的なお買い得感だ。
今は試せないけれど、GRスポーツ用にセットアップされた後輪をモーターで駆動する4WDも、トヨタの『巧』である大坂さんによれば「ぜひ雪道で乗ってほしいです」。
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専用装備モリモリで満足度高し! その中でもヤル気を感じる顔まわりと、ノーマルモデル比+59馬力のパワーユニットがたまらない。カッコいいだけじゃなく、相応の走りを見せつける。
一方、後席可倒時のとんでもない段差を解消できないのは残念。フルフラットにできるオプションはGRスポーツのみ適合外らしい……。カタログにはつい最近まで「適合」と書かれていたので解せないが、今となっては諦めるしかなさそうだ。(ゼミッタ)
●トヨタ カローラクロス GRスポーツ 主要諸元
・全長×全高×全幅:4460×1825×1600mm
・ホイールベース:2640mm
・車両重量:1500kg
・エンジン:1986cc
・最高出力:152ps/6,000rpm
・最大トルク:19.2kgm/4,400〜5,200rpm
・モーター最高出力(前/後):113ps/41ps
・モーター最大トルク(前/後):21.0kgm/8.6kgm


















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