北海道の札幌市と旭川市を結ぶ道央の大動脈、国道12号に日本一長い直線区間があるのをご存じでしょうか? その距離、なんと29.2km。ドライブ好き、北海道好きにあまりにも有名な国道12号を走ってきました。
文/写真:奥野大志(Team Gori)
岩見沢と旭川間の「上川道路」がルーツ
新空知大橋の近くにあったモニュメントによると、国道12号は明治19年に整備された岩見沢から旭川間の「上川道路」がルーツ。その当時、道幅はわずか1.8メートルで、道内の囚人たちが開通作業に従事したというから、なんとも時代を感じます。
その後、明治22年に道路が改修された際「なるべく直線道路とするように」というお達しがあり、今のような直線道路になりました。旧道路法では国道27号と呼ばれていましたが、昭和40年、新道路法により、今の国道12号と呼ばれることになりました。現在では、滝川市新町(北側)と美唄市光珠内町(南側)を結ぶ29.2kmが日本一の直線道路として認定されており、北海道の有名ドライブスポットとして全国的に広く知られています。
あきれるほど続く直線……アップダウンでは地平線が見えそう
筆者は今年の9月、滝川市から美唄市に向け、国道12号を南下しました。直線道路と言っても、信号はそれなりにあり、スピードを出せるわけではありません。国道12号の制限速度は50km/h。アベレージだけで比較したら、片側3車線の新4号バイパス(埼玉県越谷市~栃木県宇都宮市)の方がよっぽど高いと思います。
それでも定規で引いたような直線はやっぱり魅力。アップダウンもところどころにあり、地平線が見えそうな北海道の広さを実感することができます。しかも、景色が次々と切り替わるので、車窓も楽しめる。個人的には沿道の巨大な商業施設や広大な駐車場が推しで、雪が多い地域での地元住民の生活の知恵を感じることができます。
よそ見運転厳禁!? 意外と多い信号のない交差点
まっすぐ走っているだけでも楽しい道路なので、よそ見してしまうことがあると思いますが、絶対にやめましょう。なぜかというと、国道12号には信号のない交差点が続く区間があり、前走車の右折時(急減速による追突事故)や、対向車の右折時(右直事故)に、事故リスクが高まります。
また、スピードの出し過ぎも厳禁。先述の通り、スピードを出しやすい国道ではありませんが、制限速度を大幅に上回るスピードで走行しているクルマを見かけます。速度取り締まりは行われていると思いますが、自分の身を守るためにも、安全な速度で走りましょう。
国道12号は北海道の魅力が詰まった、一度は走ってみたい国道。北海道を訪れた際はぜひ走ってみてください。筆者は今度、雪のシーズンに訪れてみるつもりです。







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