タフギアにこだわって25年!! 「エクストレイル」の歴史が感動しかない!!!

タフギアにこだわって25年!! 「エクストレイル」の歴史が感動しかない!!!

 2025年11月でデビュー25周年を迎えたエクストレイル。今では世界95カ国で販売され、グローバルでの累計販売台数は810万台を超えるほどのベストセラーにまで成長した。そんな世界中で活躍し、日産の屋台骨とも言えるエクストレイルの歴史を、いま一度振り返ろう。

文:木内一行/写真:日産

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「タフに使える実用系としてその後のSUVシーンを牽引」 初代

タフギアの系譜、ここに極まる! エクストレイル四半世紀の軌跡
外観は飽きのこないデザインを目指し、シンプルな直線基調を採用。ガラスエリアを広くしてボンネット先端の不可視領域を少なくすることで、取り回しの良さも実現した

 2000年11月に登場した初代エクストレイル。ターゲットはズバリ20〜30代のアウトドア好きで、「4人が快適で楽しい200万円の”使える4駆”」をコンセプトに開発された

 直線基調のエクステリアは、シンプルながらSUVらしい力強さを表現。フロントフェンダーは樹脂製で、軽い衝撃ならたわんで復元するというメリットがあり、軽量化にも貢献している。2003年のマイナーチェンジでは、次世代にも引き継がれるハイパールーフレールも登場した。

 インテリアはセンターメーターが特徴的で、ラゲッジスペースはクラストップレベルの空間を確保。取り外して水洗い可能なウォッシャブルラゲッジボードも採用した。さらに、マイナーチェンジではシューズの脱ぎ履きがラクに行え、乗降性も向上するポップアップステアリングが装備され、ギア感に磨きがけられたのだ。

 エンジンは2リッター直4のQR20DEのみだったが、やや遅れて2リッターDOHCターボのSR20VETを追加。世界で初めて可変バルブリフト&タイミング機構にターボを組み合わせたこのエンジンは280psという圧倒的なパワーを実現し、SUVらしからぬ走りを披露してくれる。

 駆動方式はFFの他にオールモード4×4をラインナップ。このシステムは、路面状況を検知して2WDから4WDまで最適なトルク配分を瞬時に行い、路面状況を選ばず安定した走行を可能にするものだ。

 こうして、タフに使える室内やラフロードも苦にしないメカニズム、そして185万円〜というリーズナブルなプライスでエクストレイルは一躍ヒットメーカーの仲間入りを果たしたのだ。

「キープコンセプトながら進化度は計り知れない」 2代目

タフギアの系譜、ここに極まる! エクストレイル四半世紀の軌跡
初代のイメージを色濃く残しながらボディサイズを拡大。力強さや踏ん張り感を表現したフェンダー、ボディをしっかりと保護するバンパーでSUVらしさを強調している

 2007年には2代目へモデルチェンジ。初代のDNAを継承しながら、タフギアとしての資質がいっそう高められた。

 スクエアなフォルムやSUVらしい力強さを感じさせるディテールは、まさにエクストレイルのそれ。全長全幅は初代よりともにサイズアップした。

 そのボディサイズの拡大は室内空間に大きく貢献しており、大人4人がいっそう快適に移動できる広さとゆとりの荷室を確保。初代の特徴だったセンターメーターは、運転席前の一般的な位置に変更された。

 その一方、好評だったポップアップステアリングやウォッシャブルラゲッジといったアウトドアシーンで活躍する装備は引き続き採用されている。

 そして、見どころが進化した4WDシステムだ。

 ステアリングの舵角量を検知する舵角センサー、車両の旋回情報を判断するヨーレートセンサー、Gセンサーからの情報をもとに前後のトルク配分を細かく行うことで、滑りやすい路面でも自然なコーナリングが可能な「オールモード4×4-i」を搭載。ヒルディセントコントロールやヒルスタートアシストといった電子デバイスも採用し、優れたオフロード性能も実現している。

 エンジンは、2リッターと2.5リッターの直4でスタートしたが、2008年にはポスト新長期規制に適合するディーゼルターボを追加。クリーンな排出ガスだけでなく、トルクフルな走りはディーゼルターボならでは。ガソリン車がモデルチェンジした後も、しばらくは継続販売されていた。

 見た目も初代のイメージを色濃く残しており、まさに正常進化版といった2代目。しかし、その進化度は計り知れないものだ。

次ページは : 「よりスタイリッシュかつ都会的なルックスに」 3代目

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