つい最近まで「暑いなぁ……」と感じていたのに、急に「寒っ!」な今年。秋を通り過ぎていきなり冬になってしまったような感じだ。そこで今回は、冬に愛車が受けるダメージの種類とその防御策について。
文:山口卓也/写真:写真AC、Adobe Stock
【画像ギャラリー】冬が愛車の寿命を縮める!? 知られざるダメージと防御策(6枚)画像ギャラリーJAFも大忙し!! 冬はバッテリーに厳しい季節
寒い冬、愛車のエンジンをかけようとしてもバッテリーが上がってしまって始動できなかったという経験のある人もいるだろう。JAFの出動件数を見ても、12月から3月ではその3割近くがバッテリー上がりなのだ。
夏に酷使してきたバッテリーは、冬の低温下で鈍くなった化学反応によりバッテリー性能自体が低下している。それに加えてエアコン、ワイパー、ヘッドライト(積雪地ではワイパーやヘッドライトを多く使う)などの電装品を多く使ってさらにバッテリーを酷使したことで、始動に必要な電力が足りなくなることがその理由。
クルマが最も電力を使うのは始動時。始動後は走行充電によってバッテリーは電力を回復していくが、近場のチョイ乗りばかりでは十分に充電できない可能性大。あまり乗らない人も放電量が多くてバッテリーを弱めてしまう。
逆に、ほぼ毎日乗り、始動してから何時間も運転するような使い方ならバッテリーの寿命は長くなる傾向。
そう、よく「バッテリーの寿命は2〜4年」と言われているが、これはクルマの使い方次第だということをよく理解しておきたい。
クルマの使い方を変えることは難しいため、対策として容量の大きなバッテリーに交換(バッテリー設置サイズの確認と端子位置を間違えないこと)、月に一度はバッテリーチェックを行うことをお薦めする。
チェック項目は、鉛バッテリーであれば以下のとおり。
●バッテリー液量がUPPER LEVELとLOWER LEVELの間にあるか?
●端子に白い粉の発生やサビ、腐食はないか?
●バッテリーケースに膨らみはないか? など。
白い粉はバッテリー液やガスが漏れて結晶化したもので、市販品でこの漏れを防止するアイテムも販売されている。端子のサビや腐食はバッテリー性能を低下させるので、ワイヤーブラシなどでよく掃除しておきたい。
ウォッシャー液の薄めすぎによる凍結でパイプなどが破損
愛車のメンテナンスを自身で行わない人でも、頻繁に使用するウォッシャー液の補充くらいは自身で行うという人は多い。
外気温が氷点下となった日、ウォッシャー液を噴霧したいのに凍結して出ない人、それはおそらくウォッシャー液を水で薄めすぎていることが原因だ。
ウォッシャー液はフロントウィンドウを洗うためにあるので、補充に水のみを行う人は意外といるが、氷点下では当然水は凍結する。場合によってはウォッシャー液の通るパイプや噴霧するノズルが凍結によって破損する場合もあるので(筆者経験済み)、冬は必ず外気温に合った濃度のウォッシャー液を補充すること。
ウォッシャー液には外気温に合わせて薄めて使うもの、原液のまま使うものもあり、購入時はパッケージの希釈表をよく読んで購入すべき。
万が一ウォッシャー液が凍結した場合は無理に噴霧しようとせず、エンジンの熱でウォッシャータンクやホース内のウォッシャー液が溶けるのを気長に待つしかない。








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