「Smart Upgrade Switchセキュリティシステム」を実体験!
では実際に「Smart Upgrade Switchセキュリティシステム」を体験してみた。警戒ONの状態になっている状態で、スマホのアプリが乗車を検知すると、クルマのなかに威嚇音と通知がスマホに来る。
このスマホの画面をタップすると、「警戒モード中にドアが開かれたため、始動ロックが作動しました。こちらの操作に心当たりがありますか? と表示されるので「はい」を選択するとピッという音が鳴り、認証がOKとなる。この後、実際に乗り込むとプッシュスタートからエンジンをかけることができる。
常時警戒ONの状態で降りる。純正キーではロックの作業をトリガーに移行状態にするが、「Smart Upgrade Switchセキュリティシステム」の場合はデフォルト約30秒で自動的に移行する。移行すると「ピー」という音が鳴り、この状態でドアを開けると威嚇の状態となる。
常時警戒ONから、スマホを紛失、水没してしまったなどスマホが使えない時に解除ができる方法としては、パーキング状態でブレーキを踏み、ハザードを押して、予め登録しておいた解除方法(ウインカー左8回)をすると、「ピッ」という音が鳴り、ロックが解除される。入力できるコマンドとしてはウインカーの左、右、パッシング、ワイパーなどがある。
「Smart Upgrade Switchセキュリティシステム」の適合車種は以下の通り。価格は部品代、取り付け費、保証を含む。
■アルファード(スペーシャスラウンジを除く)、2023年6月~、6万8420~7万1720円
■ヴェルファイア(ガソリンターボ車を除く)、2025年3月~、6万8420~7万1720円
■ランドクルーザー300(全グレード)、2025年3月~、7万3920~7万7220円
■ランドクルーザー250(全グレード)、2024年4月~、7万2820~7万6120円
Bluetooth接続範囲内で専用のスマホアプリを使うことで、セキュリティの設定・解除ができ、エンジンの不正始動防止と音声によって犯人を威嚇する「Smart Upgrade Switchセキュリティシステム」。車両盗難防止装置としては比較的安価なのがありがたい。
ハイエンドの「セキュリティシステム プレミアム」
スマホで使うセキュリティシステムよりさらに上をいくハイエンドモデルが「セキュリティシステムプレミアム」。純正スマートキーに加えて、本商品であるスマートキーと連動するセキュリティキーの2つのキーを組み合わせて使用する。
ユピテル社のヴァイパーやゴルゴ、アルゴスD1などの社外品の場合、この2つ目のキーが液晶表示のためサイズが大きく持ち運びの際は嵩張るのだが、写真の通り、ポケットに入れても問題ないサイズは嬉しい。
セキュリティシステムプレミアムの主な機能は5つ。
■エンジンの不正始動を抑止する「セカンドイモビライザー」
新たに独立したエンジン始動認証を構築し、2重イモビライザー構造にすることで、スマートキーとセキュリティキーの両方が揃った場合にしか、エンジンがかからない仕組み。万が一の際にもこの装置を取り外したり、もしくは配線を戻されただけではエンジンは始動しない(純正リモートスタートは使用可能)。
ポイントは物理的なカットと、車両との暗号通信を組み合わせた、メーカー製ならではの追加イモビライザーというところ。
■ドアの不正解錠を抑止「ダブルロック」
標準のドアロックに加えて、新たなドアロック認証を追加することで、車内への侵入を抑止。測距システムを搭載したセキュリティキーが車両の近くにないとドアを解錠できないため、盗難ツールによる不正なドアの解錠を抑止できる。ただし、スマートキーのワイヤレスアンロック範囲に制限がある。
ポイントはスマートキーのコピーやCANへの不正侵入攻撃では、車両がアンロックされないこと。
■犯人を威嚇する「セルフパワーサイレン」
独立したバッテリーを内蔵した専用アラーム(セルフパワーサイレン)を追加。セキュリティキーがない状態で、車両へ不正に侵入しようとする犯人に対し、大音量のサイレンで威嚇する。
【作動条件はいずれの事象が発生した場合】
・ドアがアンロックされた時
・エンジンを始動しようとした時
・補機バッテリーやセルフパワーサイレン本体が取り外された時
ポイントは追加センサーを装着せずに誤作動防止したこと。どこでも安心してクルマを使用できる追加アラームとなっている。
■プレミアム機能1/LED点滅で犯人を威嚇「インジケーター」
車外から確認できる位置にLEDインジケーター(赤色)を設置。セキュリティ作動状況を点滅ブザーで知らせる。またセキュリティキーの電池切れ時のキー認証にも使用する。
■プレミアム機能2/ひと目でセキュリティをアピールする「ステッカー」
車外から取り付けるステッカーを2枚同梱。貼付はユーザーの責任だが視覚的にセキュリティシステムを装着していることを示すことで盗難抑止効果が期待できる。
セキュリティシステムプレミアムに関する注意点としては、ワイヤレスアンロック操作が車両近辺(1m)でしかアンロックできないこと。キーの電池寿命は1年、電池切れ時はかざし操作によりエンジン始動が可能。ただし紛失時にはエンジンは始動できない(車両標準のスマートキー紛失と同じ扱い)。
また社外品と違って、メーカー純正のため、セキュリティシステムがどのクルマも同じ位置になり、販売店への取り付け要領書などで犯人グループにバレてしまう=セキュリティ性が低くなるという懸念については以下の通り。
「想定しており、犯人グループにバレたとしても、ダブルロックに加え、複雑なセカンドイモビライザーを搭載しており、破壊や配線をもとに戻すだけではエンジンが始動しないため、取り付け位置がバレることによる弊害はなく、時間稼ぎに貢献します」。





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