登場が10年も早すぎたマツダのSUV!! RX-8譲りの造形と230馬力超えの異端児! 初代クロスオーバー「CX-7」を再評価

登場が10年も早すぎたマツダのSUV!! RX-8譲りの造形と230馬力超えの異端児! 初代クロスオーバー「CX-7」を再評価

 そんなにたくさん売れたわけじゃない。でも、何年経ってもみんなが覚えているクルマ……今回は、10年早すぎた超スタイリッシュSUV、マツダ CX-7をご紹介する。SUV全盛である令和の世にふたたび登場したなら売れる……かもよ!?

※本稿は2025年12月のものです
文:小沢コージ/写真:茂呂幸正
初出:『ベストカー』2026年1月10日号

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SUVというよりクーペかハッチバックか!?

マツダ CX-7(2006〜2012年/日本)中古相場:30万~70万円。こんな塊デザインいままでなかったかも?
マツダ CX-7(2006〜2012年/日本)中古相場:30万~70万円。こんな塊デザインいままでなかったかも?

 こんなのあったっけ!? 見たとたん、そう叫びそうになったのがマツダCX-7だ。今の屋台骨であるCX-5やCX-60の元祖であり、「C」がクロスオーバーコンセプト、「X」がスポーツカーを意味する、同社として初のクロスオーバーSUVだ。

 数字は独自ヒエラルキーで、いわばCX-5とCX-8の中間であり、全長4.7m弱の5人乗りSUVという意味では海外向けCX-70の兄貴分ともいえる。

 とはいえ、2006年から日本で売られていたのに影が薄いのは独特のバタ臭さゆえ。最初にアメリカ市場から導入されていたし、1.87mのデカすぎる全幅と238psの2.3L直4ターボは当時過剰すぎた。今ひとつ繊細な日本人の心を捉えきれなかったのだ。

 しかし、今見ると素直にカッコイイと思えるし、デカさも気にならない。今や全幅1.9mのSUVは当たり前だし、「アドバンスト・フロンティア」をテーマとする削ぎ落としの先進塊デザインはまだ凄い。

 最新CX-5のような移ろいゆく陰影フォルムこそないが、マツダRX-8にも通じるフェンダーの盛り上がりと寝かせたフロントスクリーンはザ・スポーツクーペ! 当時のSUVはジープやランクルのようなボクシー物ばかりで確かに10年先を行き過ぎていたのかもしれない。

 ディテールも凝った前後ライトデザインや樹脂性アンダーガードが取り付けられこれぞイマドキSUV。

 それでいて乗るとフロントウィンドウこそ圧迫感あるが前後席ともに広く、特に後席は身長175cmの小沢がゆったり座れ、ヒザ前にコブシが2つ入る余裕。

 フロアもサイドシルは高めだが、18インチの大径タイヤを履いているとは思えないほど低い。ラゲッジ容量は455Lと広く、床面積も縦横比ほぼ1mずつ。スペース効率はかなりいい。

かなりイケイケなZoomハンドリング!

2008年式ベースグレードで純正アルミにHDDナビ付きの逸品が諸費用込み55万円! 距離6.7万kmだが内外装ともに上質
2008年式ベースグレードで純正アルミにHDDナビ付きの逸品が諸費用込み55万円! 距離6.7万kmだが内外装ともに上質

 かたや走りは当時「ズームズーム」と名付けたキビキビ感重視のハンドリングと出足が懐かしい。今の正確無比なステアリングや低燃費で高トルクなクリーンディーゼルと比べるとガキっぽいがこれはこれで楽しく嫌いじゃない。

 一番驚くのはアクセルを踏んだとたん、ガツンと出る6ATと2.3Lターボの特性。いかにもセッカチなアメリカ人好みの味付けだがデミオ時代のマツダを想い出す。

 ステアリングも切り始めにグイッと横Gが立ち上がるキビキビ系。かつてのBMWとも似ているがわかりやすくスポーティ。今では持て囃されない味付けだが、つくづく走りにも流行り廃りがあるのだ。

 インテリアも懐かしい。ポルシェを思い出す竹筒を切ったような3連丸目メーターに3本革巻ステアリング。わかりやすくダイナミックでまさにSUVの皮を被ったスポーツカーであり、今のスカイアクティブマツダの先駆けなのだ。

 もちろんよく見ると内装樹脂は最新マツダより乾いた風合いでチープだし、メタリックパーツもプラスティッキー。シート表皮もイマドキのリッチな合皮と比べるとまだまだ。乗り心地も剛性感は高いが、滑らかさは足りず、モード燃費もJC08モードでリッター9km前後は正直このエコな時代には合わない。

 ただ、豪華なシグネチャーウィングのない押し出し控えめな顔といい、低いボンネットといい、ハデさを抑えたスポーツカーSUVということでは今より攻めていた。コイツが今100万円以下で買えるなんて素晴らしくないですか?

●小沢コージ氏の評価
・タイムスリップ度:★★
・レア度:★★★★
・お金かかりそう度:★★
・乗って楽しい度:★★★★

 押し出しは控え目だがちゃんとカッコいいスポーツカーライクなSUV。走り味濃いめで燃費はイマイチだけど実用性も高くて楽しいぞ!

次ページは : マツダ CX-7伝説1:マツダ初の“CX”……一体どういう意味なの?

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