新車販売ランキング上位常連のホンダ N-BOX。このN-BOX、ベースグレードの価格は170万円台。軽自動車が100万円を大きく下回っていた頃を知る世代には、「クルマ……高くなったな」とつくづく感じる。クルマ高額化の理由に迫る。
※本稿は2025年12月のものです
文:yuko/写真:トヨタ、ホンダ、AdobeStock(トップ画像=tatsushi@AdobeStock)
初出:『ベストカー』2026年1月10日号
20~30年前と比較して2倍以上の価格に!
「最近のクルマは高くなったよなぁ」と感じている人は少なくないだろう。
トヨタの「カローラ」を例にみると、今から60年前の1966年に誕生した初代カローラは43万2000円(2ドアセダン)。その後、1973年の第一次オイルショックによる急激な物価高騰によって、1979年登場の4代目は71万円(2ドアセダン)からと大きく上昇。
その後、価格は落ち着き、1987年登場の6代目は88万円(4ドアセダン)から。1991年登場の7代目は税込91万7000円(4ドアセダン)から。しかし、2000年登場の9代目は税込117万円と、ここで100万円の大台を超える。
その後も価格上昇は続き、2006年登場の10代目は税込140万円(4ドアセダン)。
2012年登場の11代目カローラアクシオは税込137万円と、やや価格ダウンするが、2019年登場の12代目(現行モデル)は税込193万円(4ドアセダン)と大きく上昇。
2025年5月にハイブリッド車に一本化したため、最低価格は税込227万9200円からとさらに上昇した。
今と違う当時の税率も考慮しなければならないが、それでも、2006年登場の10代目以降の値上がりは、かなりなもの。もちろん、これはカローラに限ったことではなく、ほぼすべての乗用車で価格上昇という現実がある。
物価高に加え、輸送費や人件費なども高騰
クルマの価格がここまで高騰した原因のひとつは、やはりここ数年の物価高だろう。昨今は、コロナ禍からの需要回復や世界情勢の変化などによって、世界的に物価の上昇が進んでいる。
総務省がまとめる消費者物価指数(物価の変動を測定する指標)によると、2020年を100とした場合、2025年8月の全国の総合指数は112.1と約12%も上昇している。
自動車産業としても、コロナ禍による供給網の混乱に加えて、原油高による輸送費の高騰、鋼材やアルミ材、樹脂などの材料や半導体などの部品価格に加え、人件費も高騰。日本国内では、2022年頃からの急激な円安も追い打ちをかけている状況。
【画像ギャラリー】1966年に誕生したトヨタ カローラに見る自動車の価格の変遷(14枚)画像ギャラリー価格上昇の背景には「安全装備の拡充」もある
ただ、これだけクルマが高くなったのには、義務化による「安全装備の拡充」が大きな影響を与えている。
2020年にはオートライト(すれ違い用前照灯〈ロービーム等〉の自動点灯機能)、2021年には衝突被害軽減ブレーキ(衝突被害軽減制動制御装置)、さらに2022年にはバックカメラ(などの後退時車両直後確認装置)の搭載が、それぞれ義務化となっている。
義務化により、クルマの価格に開発や搭載コストが上乗せされ、販売価格が押し上げられているのだ。
















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