電動車は「速さ」よりも「体験」で選ぶ時代
以前、高出力を強みとする電動車に試乗した際、メーカー担当者は頭がヘッドレストに押し付けられるような加速を魅力として強調していた。しかし、その加速は日常で扱うには過剰で筆者の感覚には馴じまなかった。
今回の比較で印象に残ったのは、そうした「わかりやすい性能」ではなく、アクセルを戻した瞬間から再び踏み込むまでの自然さである。この部分に違和感があると、どれだけ高性能でもストレスとして残る。
逆に、このつながりが滑らかなクルマは、日常の運転そのものが快適に感じられる。また、価格とのバランスも見逃せない。
今回の試乗でも、単純な性能ではなく、体験としての完成度が高いモデルほど印象に残る結果となった。電動車は「どれも同じ」ではない。加速性能では差が見えにくい面があるが、減速時の挙動や操作との一体感には明確な違いがあり、それがそのまま完成度の差として現われる。
スムーズで力強い加速を持つクルマは多いが、減速時の落ち着きや再加速時のつながりまで含めてバランスに優れるモデルほど、評価は高くなる。
一方で、性能が高くても操作とのズレを感じるクルマは、日常用途として高く評価することは難しい。重要なのはドライバーの操作に対してクルマがどれだけ自然に応答するか、すなわち「操作と挙動の一体感」だ。
今回の試乗車の中ではeビターラとリーフが抜きん出ていたように感じる。電動車は「速さ」よりも自分の使い方や価値観にどれだけ自然にフィットするかという「体験」で選ぶ時代に入ったといえる。
【画像ギャラリー】乗らず嫌いは損してる? 進化が止まらない最新国産BEV5車種が魅せる先進のコックピットと躍動フォルムをイッキ見!(31枚)画像ギャラリー
































コメント
コメントの使い方