2/エアコンから臭い風が……エアコンのお手入れ方法
■エアフィルターの交換/年1度の交換が望ましい。交換自体は難しくないが自身がない人はプロに任せよう
■送風運転/冷房をとめて15分程度作動させることで、エアコン内外の温度差をなくして結露を止め、ブロアーの強い風を当てることで、エバポレーターを乾燥させる。定期的に行うことでカビを抑える効果が期待できる
■エバポレーター洗浄/臭いのもとであるカビを一掃できる方法だが費用は国産車で2万5000円からと割高
■空気清浄器や消臭スプレー/一定の効果はあるが根本原因を直すわけではない
冷房の効きが悪いのと同じくらい、いやそれ以上に不快なのが、空調からの風が臭うこと。
臭いの発生源であるエバポレーターが冷えるまでは臭いが酷いというケースもある。これは冷やされることで臭いの発生が抑えられているだけで、冷えれば臭いも少なくなるから問題ナシ、というワケではない。
それにホコリっぽい臭いでもカビが含まれていたりして(カビ臭は当然)、身体に悪い。臭いを我慢していればいいだけならいいが、それによって健康を害してしまっては元も子もない。
エアコンの掃除は家庭用のエアコン同様、フィルターとエバポレーターの清掃をすることになる。
クルマの場合はフィルターは交換式なので、定期的に清掃と交換をするのだが、問題はエバポレーターの方だ。
車種によってはカーエアコン用のクリーナーをブロアファン周辺からエバポレーターに向かってスプレーすることで、汚れを泡で洗い流せる場合もある。
グローブボックス回りを脱着する必要はあるものの、上手に使えば汚れを効果的に除去して、臭いの原因を断つことができる。
それが難しいクルマは殺虫剤のバルサンのように、車内にクリーナーを噴射してエアコンのダクト内を循環させることで消臭することになる。
このエアコンの悪臭やエバポレーターの汚れを解決してくれるプロの業者もある。ダクトのエバポレーター付近に小さな穴を開け、ファイバースコープなどで汚れを確認しながら、薬剤を噴射して汚れを洗い流してくれるのだ。
ということで、できるだけエアコン内部の汚れを防ぐことを心がけよう。それには室内の、それもフロア回りの清掃が重要だ。
エアコンは、花粉などをブロックしてくれるフィルターを介して外気を導入しているから、このフィルターを清掃や交換すればいいと思われているかもしれない。
しかしフィルターを通過するのは外気だけで、内気循環モードにしている場合は、助手席側のダッシュボードの奥から空気を取り込んでいるクルマも多い(特に輸入車)。
そのためフロアマットやカーペットに堆積したホコリや土、砂などが乗降時に舞うことでエアコンに取り込まれてしまうのである。
熱交換器であるエバポレーターは冷房中は結露するため、その水分がホコリや土などを吸着して、結露した水分を吸うことでホコリや土が堆積してしまう。水分も乾きにくいことになるからカビが発生しやすくなるのだ。
空気清浄器を導入すれば、臭いの原因物質を回収したり、分解してくれるから、エアコンの臭いを解消してくれると思っている人も多いだろう。
もちろん一定の効果はある。特に狭い車内の空気を浄化するだけだから、家庭用の空気清浄器よりも小型で十分な性能を発揮してくれるが、完全にエアコンの汚れや臭いを防止できるものではないことを覚えておこう。
コメント
コメントの使い方