■愛犬だけでなく飼い主も守ることになる正しい載せ方
そこで、どうしても寂しがり屋の小型犬を、飼い主である運転手の近くにいさせたいというなら、モータ―ジャーナリストにして、ドッグライフプロデューサーとしても活動しているボクの知る限り、世界でほぼ唯一と言える、助手席に安全に小型犬を乗せられるアイテムがある。
それは、Honda Dogという多くの愛犬家のバイブルともなっているウェブサイトを展開している、ホンダの純正ドッグアクセサリー、Honda Dogシリーズのひとつ「ペットシートプラスわん」だ。以前はブルー一色の展開だったのだが、今ではシックで高級車の室内にもフィットするシックなグレーも用意している。
助手席になんの拘束装置もなしに犬を乗せてはいけないのは、運転手の注意が散漫になるだけでなく、すでに述べたように、万一、エアバッグが展開した時に、犬がダメージを負う危険があるからだ。
しかし、シートバックとヘッドレストの2カ所でしっかりと固定でき、底の内側2カ所に飛び出し防止用のリードフックを備えている「ペットシートプラスわん」は、エアバッグの展開を避けられる、前側がスラントした形状、デザインになっているのが肝(後席でも使用可能)。
また、前部、上部、左右にはメッシュの窓があり、風通しがいいだけでなく、愛犬と飼い主のアイコンタクトも容易になる。寂しがり屋の犬でも、不安なく、快適で安全にドライブが楽しめるよう工夫されているのだ。
中・大型犬の場合は後席、ワゴン、SUV、ミニバンであれば後席だけでなく、ラゲッジルームにも乗せることが可能だが(暑い時期は熱中症の心配があり薦められない)、いずれも、人間であればシートベルトに相当する何らかの拘束装置を使うことが鉄則である。
ペット先進国、北欧のボルボの一部エステート(ワゴン)、SUVには、純正のドッグゲートなるラゲッジルームに工場装着する、強固なスチールパイプ製のアイテムがあり、また、ボルボ純正ドッグアクセサリーとしてドッグハーネス(シートベルト)も用意されている。
近々、ボクがプロデュース、デザインした、後席に設置するドッグベッドもボルボ純正ドッグアクセサリーとして加わる予定だ。ちなみに、ドッグシートベルトが手に入らない、というなら、犬に胴輪を着用させ、それに短いリードをつなげ、後席ヘッドレストにつないでおくなどの安全対策も考えられる。
いずれにしても、愛犬をなんの拘束装置も付けずにクルマに乗せるのは危険極まりなく、愛犬を運転手の膝の上に乗せ、窓から大きく顔を出させるような行為は、それこそ道路交通法違反で即、逮捕……というシャレにならない事態を招くので、絶対にやめていただきたい。
飼い主が逮捕され、いちばん困るのは、飼い主を頼り切っている愛犬!! ということも、お忘れなく!!
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