長年クルマに乗ってきた人が「昔の機能や装備」にこだわるのは、ノスタルジーに浸っているばかりでもない。自身の操作に対する結果が、音や感触、クリック感などで実感できるからなのだ。味わえばより便利で安全な懐かし装備をご紹介しよう。
※本稿は2026年6月のものです
文:長谷川 敦/写真:ホンダ、いすゞ、トヨタ、スバル、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2026年7月10日号
ベンチシート+コラムシフト「乗降がラクなのよね〜!」
一般的な乗用車では、前列シートが運転席と助手席のふたつに分かれていて、その間にはシフトレバーなどがある。
これとは違い、運転席から助手席まで一体になっているのが「ベンチシート」。ベンチシートでは、シフトレバーがハンドルの左横に装備され(右ハンドルの場合)、これを「センターコラムシフト」と呼んでいる。
マニュアルトランスミッション車でのベンチシートは、コラムシフトがあってこそ生まれたといえる。
トラックなどの商用車では現在もまだまだ採用例の多いベンチシートも、一般的な乗用車では年を追うごとに減っている。
ベンチシートの利点には乗り降りがラクで膝や腰に優しいことと、長距離運転でも疲れにくいことなどがあげられる。
おじさんになると、こうしたベンチシートのメリットに目がいってしまうが、現代ではベンチシート採用の車種が少ないのが悩みどころ。以前は「コラム式AT車」もあったので、ベンチシート+コラムシフトがどんどん復活すれば「個性」になるかも!?
手動パーキングブレーキ「効きを確かめたい!」
ひと昔前までは、運転席の横にあり、レバーを「ギギッ」と引けばパーキングブレーキがかかるタイプが主流だった。その後、ペダルを踏んでかけたり解除するペダル式も増えたが、両者ともに操作は基本的にアナログだ。
そして、最近では自動でパーキングブレーキを作動させる電動式が増加中。操作自体はコチラがラクなのは間違いないが、長年アナログ式に馴染んできたドライバーのなかには、しっくりこないという方もいるだろう。
効きや戻し具合が感覚的にわかりやすいアナログ式のほうが安心できるというおじさん世代にとっては、「手動パーキングブレーキ」は恋しい装備の代表格か。
大きな物理ボタン「タッチパネルはアカンですなぁ~」
運転中、各種ボタンを少しだけ操作する際、デジタル式「タッチパネル」では実際に正しく操作できているのか不安になりがち。
しっかり画面やスイッチの表示を見て操作できない運転中は、「物理的な凹凸がある」アナログスイッチのメリットが活きてきて、運転にも集中しやすい。
慣れもあるが、残念なことに、おじさんになると新しい環境に適応するのに時間がかかってしまうため、すでに慣れている物理スイッチのほうが安心できたりする。
そんな声を反映して、物理スイッチをあえて少し残している新型車もあり、これには賛辞を贈るしかない!!
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