目詰まりしたエアコンフィルターは性能低下の元凶
家庭用のエアコンには空気中の汚れをキャッチするためのフィルターが装着されているが、これはカーエアコンも同様。
家庭用エアコンの場合、フィルターを定期的に掃除する必要があるが、カーエアコンのフィルターは基本的には使い捨て。使用開始から1年、または走行距離1万kmのどちらかに達した時点で交換するのが一般的だ。
ホコリが舞う道路を走るクルマのエアコンフィルターは、家庭用よりも厳しい環境にさらされている。そのため、何年も交換せずにいると、ホコリや花粉、排気ガスのススなどで汚れ、最終的には目詰まりを起こしてしまう。
フィルターの目詰まりがひどくなれば、空気がスムーズに通過できなくなるため、風量を最大に設定しても、吹き出し口からはそよ風程度の風しか出てこなくなる。
こうなってしまうと、たとえエアコンの冷却能力自体は正常であっても冷気の吹き出しが弱くなり、設定温度に到達するのに時間がかかってしまう。
ちなみに、湿気を帯びた古いフィルターはカビや雑菌の温床になりやすく、エアコンのスイッチを入れた瞬間に不快な悪臭を車内にまき散らす原因にもなる。
クルマのエアコンフィルターの多くは、グローブボックスの奥に設置されており、一般ユーザーでもDIYで簡単に交換できる。価格も、1000円〜5000円程度と比較的安価だ。
定期的に点検し、汚れがひどい場合は新品に交換することが、エアコンの性能を保つとともに、クリーンな車内環境を保つための第一歩だ。
A/Cボタンの入れ忘れ⇒ただの送風状態
意外とやってしまいがちな初歩的なミスが、エアコンの「A/C」と書かれたボタンを押し忘れているケース。
このA/Cとは「エアーコンディショナー」の略で、冷媒を圧縮して冷気を作るコンプレッサーを作動させるためのスイッチだ。
これがオフのままでは、どんなに温度を低く設定しても、送風口からは生暖かい風が出てくるばかり。暑い車内で扇風機を回しているのと同じ状態にしかならない。
仮に外気温が35℃であれば、吹き出し口からは外気温に近い風がそのまま吹き出してくることになる。
ここ最近のクルマに搭載されているオートエアコンの場合は「AUTO」ボタンを押せば自動的にA/Cもオンになることが多いが、マニュアルエアコンのクルマや、乾燥を防ぐために冬場はA/Cをオフにする習慣がある人は注意が必要だ。
なお、A/Cをオンにすると燃費が悪化するという理由から、ギリギリまで我慢してオフのまま走行する人もいるが、車内での熱中症リスクを考えれば非常に危険。
エアコンで節約できる燃料はわずかなもの。暑さで体調を崩しては元も子もないので、夏場は躊躇せずにA/Cボタンを押すべきだ。
【画像ギャラリー】車内が冷えない時に疑うべきはここ!!(7枚)画像ギャラリー熱交換効率を大きく落とすコンデンサーの汚れ
クルマのフロントバンパーの奥、ラジエターの手前には「コンデンサー」というエアコンの心臓部とも言える重要部品が取り付けられている。
コンデンサーは、車内の熱を奪って高温高圧になった冷媒ガスに、外から走行風を当てて冷却し液体に戻すための放熱器だ。
その表面には、空気との接触面積を増やして放熱効率を高めるための細かいアルミ製のフィンが無数に並んでいるが、クルマの最前部に置かれているため、高速道路を頻繁に走るクルマや、山間部など自然の多い地域を走るクルマの場合、このフィンに虫の死骸やドロ、落ち葉などが詰まってしまうことがある。
フィンが目詰まりを起こすと、走行風がうまく抜けず、熱を効率よく外に逃がすことができなくなるため、いくらコンプレッサーが稼働しても冷媒が十分に冷えず、エアコンの効きが悪化してしまう。
こうした性能低下を防ぐには洗車の際などにフロントグリルから奥を覗き込み、コンデンサーが汚れていないかをチェック。泥やゴミなどが付着している場合は、水を使って溜まった汚れを落とすようにする。
その際気をつけなければいけないのが洗浄のための水の勢い。コンデンサーのフィンは非常に柔らかく、ちょっとした力で曲がってしまうため、高圧洗浄機などは使用せず、弱い水流で優しく汚れを洗い流すようにする。
カーエアコンの性能を最大限に引き出すには、その仕組みを理解したうえで、正しく使うことが不可欠。
ここで紹介したエアコンの正しい使い方を参考にして、まだまだ続く猛暑を安全かつ快適に乗り切ってほしい。
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