ランクル250が悪いのではない 使わない長所のために我慢していた
――いま、ランクル250をどう評価しますか。
「カッコよさはいまも好きです。運転席からの見晴らしもいいし、荷物はたくさん積める。大雨や雪の日の安心感もあります。たぶん悪路を走る人や、耐久性を重視して長く乗る人には、すごくいいクルマなんだと思います」
トヨタがランクル250に掲げた開発コンセプトは、ランクル300と同じGA-Fプラットフォームを使い、悪路走破性、信頼性、耐久性を中心に据えた本格オフローダーである。
「私が走るのは、ほとんどが娘の送迎、スーパー、ショッピングモール、たまの高速道路です。お分かりのとおりランクルの強みを使う場面がない。それなのに、燃費や大きさ、揺れといった部分は毎日受け止める。そこにやっと気づきました」
――次に選ぶなら、どんなクルマでしょう。
「RAV4です。ランクル250より上とか下とかではなく、うちの使い方ならそのほうが合っています。静かで、もう少し軽快で、妻も運転しやすい。『ランクルを所有している』という満足感より、家族4人が週末に楽に移動できるほうが大事でした」
「ランクルだから」で選ぶ前に、高速道路まで試してほしい
Aさんは、購入そのものを完全に後悔しているわけではないという。一度は乗ってみたかったクルマに乗り、その魅力と、自分の生活とのズレを知ることができたからだ。
「ただ、見た目とリセールの話だけで決めるのは勧めません。SNSやYouTubeなんかでもリセールの話が盛り上がります。買取店とかがまことしやかに「価格が上がる」とか言っているんですけど、これも実は相場を作っているんだなと感じました。
これを鵜呑みしたのが悪かったんです当時は争奪戦で試乗もできない状況でしたので、耳心地のいい話ばかりではなく、しっかりベストカーWebを見ておけばよかったと思います。お世辞ではなく(笑)」
ランドクルーザー250は、乗用SUVを大きく豪華にしたクルマではない。舗装路の外でも人を運び、壊れにくく、長く使えることに価値の中心を置く。その特性が必要な人には代えがたい一台だが、必要でない人にとっては、長所よりも日常のトレードオフが目につくこともある。
「ランクルに興味はないけれど、なんかカッコいいから乗りたい」。その入口自体は悪くない。ただし、カッコよさの向こうにあるクルマの成り立ちまで理解して初めて、後悔のない選択になるのだ。
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