マフラーの交換が今後はできなくなる。昨年からの騒音新規制でそんな話が巷で溢れている。
そこで今回は日本のマフラー業界をけん引してきたといっても過言ではない藤壺技研工業を取材。
交換用マフラーのパイオニアの本気と、国土交通省に今後の規制の内容について聞いてみた。最後のページで気になるあのクルマのスポーツマフラーのサウンドも聴けます!!
文:ベストカーWEB編集部/写真:池之平昌信
今後はマフラー交換が許されなくなる!?
クルマのチューニングが好きな人の最初のステップアップは、きっとマフラー交換だったケースも多いはず。
NA車ならば甲高いサウンドを楽しむ、ターボ車ならば出力アップを狙う、などさまざまな思いでマフラーを交換する人がいるはずだ。
そんな交換用マフラーだが、騒音の問題が常に付きまとう。クルマ好きにとっては「サウンド」でも、クルマに関心のない人にとってみたらそれは「騒音」でしかない。
そんな考えのギャップはたしかにあるのだが、日本には「騒音規制」という法律があり、厳密に音量が規制されている。
当然ながらその規制のなかでチューニングやカスタムを楽しむのは合法であり、車検などでも問題になることはない。
しかし、ここにきて「平成28年度新騒音規制は現在マフラーを交換しているクルマにも適用される」という、聞き捨てならないウワサが飛び込んできた。調べてみると多くの媒体でも同様なことが取り上げられているではないか!!
ベストカーWEB編集部では国土交通省に電話取材。その本当のところを聞いてみた。
BC WEB:平成28年騒音規制について教えてください
国土交通省:新車時の騒音の規制です。これは自動車メーカーが新型車の登録時に行う騒音規制の規定が変わるというものです。平成28年10月1日以降の新型車が対象で輸入車は対象外です。
BC WEB : ということは、平成28年9月末までに生産されたクルマならば、今回の新規制には関係ない?
国土交通省:そういうことになります。今回の規制はあくまでもメーカーの新型車への規制です。
交換用マフラーに関しては、今後も事前認証などによって規制値を守っていることが証明できれば従来どおり問題なく発売も、交換もできます。
BC WEB:なぜ輸入車は適用外なのですか? いくつかの車種は新車時からかなり音量が大きい気がするのですが、あれはいいんですか?
国土交通省:輸入車に関しては平成34年9月から規制の対象になります。これから法規制へ対応させるための猶予期間となっています。
ということで、結論からいえばいま現在、アフターパーツメーカーから「車検対応マフラー」として発売されているマフラーに関しては装着になんら問題なし。
さらに今回の規制の対象となる平成28年10月1日よりも前に生産されたクルマに関しては、そのクルマが新車時に受けている騒音規制が基準となる。
過去に遡って規制が適用されて、ある日突然自分のクルマのマフラーが違法マフラーになるわけではないから安心してほしい。
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