中古車を買うには試乗して、修復歴を見て……、というのは非常に楽しい瞬間。
しかーし、リッチなシンガポールでは自販機で「ガチャン」と中古車を買っちゃうらしい。
日本では考えられないが2000万円クラスのスーパーカーも自販機で買えちゃうんだとか。そんなシンガポールにある驚きの自販機の真相とは!?
文:ベストカー2017年7月10日号
シンガポールでは自販機がアツい
毎日蒸し暑いですね~。ノドも渇くってもんで、つい飲み物の自動販売機のボタンに手がいってしまう……けど、なんですか、これは!?
メイン写真をパッと見た感じではミニカーの自販機に見え、「そんなのもあっていいよね」と思う。
しかし、並んでいるクルマをよく見ると本物。しかもフェラーリやランボルギーニといった高級スーパーカーもある。
先月、シンガポールにオープンした「高級中古車専用の自販機」なのですよ! 世界で最も自販機が普及し、おでん自販機や判子自販機、利き酒自販機など変わり種も多彩に揃う我が日本でも見ない、驚きの自販機である。
この「高級中古車専用の自販機」をオープンさせたのはAutobahn Motorsという中古車販売会社。
メイン通りに面する立地に建てられた自販機ビルは15階の高さで、最大収容台数は60台。
巨大タワーパーキングと思ってもらえればいい。フェラーリやランボルギーニ、ポルシェ、ベントレーなどに加え、MINIのオリジナルクラシックモデルやマクラーレンの最新モデルなど、(お金持ちの)クルマ好きの心がうずく中古車が入れ替わり立ち替わり並べられるという。
ゼネラル・マネージャー氏は「我々は大量のクルマをストックしなければならず、同時に独創的で相手に強い印象を与えることが重要と考え、これを作りました」とコメント。
うん、充分すぎるほど独創的で印象深い。シンガポールは国土が狭く、世界トップクラスの富裕国といわれるだけに、超高級車のノッポな自販機があってもなんら不思議ではない。そう思えてきた。
さて、お待たせしました! 肝心のクルマの購入方法。
「おっ、このフェラーリいいねぇ。2000万円と安いけど、買っちゃおうか」と思った(※あくまで想像です)セレブなお客が、このビルにあるタブレットの専用アプリをタップして商品(高級中古車)を選択し、購入手続きを行う。
買う前に実車を見ない(確認しない)のは、セレブの余裕といったところだろう。
支払いが確認されるとわずか2分で、台に乗せられた状態で、”ウィーン”とお客の前に舞い降りてくる、という仕組み。
この機械の動きもタワーパーキングとほぼ同じだろう。で、お客はそのクルマに乗って帰るだけ。
この購入の間、販売会社側の人間が関与するのかどうかまではつかめなかったが、タブレットをタップして2分で高級中古車購入なんて、なんとも大胆でスマート。日本人の庶民には考えもつかない商売方法だ。
「選択したクルマにキズがあるじゃないか。色が違うじゃないか!」なんて文句言うのは庶民くらいで、セレブな人は「OK、問題ナイヨ」と乗って帰っちゃうんでしょうねぇ。いいなぁ、セレブは。
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