首都高速道路には追い越し車線がないから、右側車線をずっと走っていても違反にならない。そんな話を聞いたことはないだろうか? 確かに首都高には右側から合流したり、右側に出口があったりと、一般的な高速道路とは異なる特徴がある。しかし、追い越し車線がないからといって右側車線を走り続けてもいいのか? 意外と知られていない首都高の交通ルールと、取り締まりの実態を解説しよう。
文:ベストカーWeb編集部/写真:ベストカーWeb編集部、Adobe Stock
首都高には追い越し車線がないってホント? 東名高速とは何が違う?
東名高速道路や中央自動車道などを走る際、ドライバーが気をつけたいのが追い越し車線の走り方だ。
一般的な高速道路では、追い越しが終わったら左側の走行車線に戻るのが基本。追い越し車線を延々と走り続ければ、道路交通法第20条に定められた車両通行帯違反として取り締まりを受ける可能性がある。
ところが首都高では、ちょっと事情が異なる。
首都高は東名高速道路などの「高速自動車国道」とは異なり、道路法上は一般国道や都県道、市道などに位置づけられた自動車専用道路である。
最大の特徴は、右側からの合流や右側への分岐が数多く存在することだ。一般的な高速道路では、入口や出口が左側に設けられていることが多い。しかし首都高では、右側から本線に合流したり、右側の車線から別の路線へ分岐したりすることも珍しくない。
つまり、右側車線が追い越しのためだけに使われるわけではないのだ。このため、首都高では右側車線を一律に追い越し車線として扱うことができない。
では、追い越し車線という位置づけがなければ、右側車線を走り続けても問題ないのだろうか?
追い越し車線がなくても右側車線に居座ると違反になる!
結論からいえば、首都高でも正当な理由なく右側車線を走り続ければ、車両通行帯違反として取り締まりを受ける可能性がある。
ここが勘違いしやすいポイントだ。
道路交通法第20条では、車両通行帯が設けられた道路では、原則として道路の左側端から数えて一番目の車両通行帯を通行しなければならないと定められている。
いわゆる「キープレフト」の原則である。
3車線以上ある道路では、一定の自動車は速度に応じて最も右側以外の車線を通行できるが、基本的には左側の車線を使うことが求められる。
実は、この規定は高速自動車国道だけに適用されるものではない。首都高などの自動車専用道路はもちろん、車両通行帯が設けられた一般道路にも適用される。
首都高速道路株式会社も公式サイトで、道路交通法第20条は首都高にも適用されるため、理由なく一番右側を走り続けることはできないと明記している。
つまり「首都高には追い越し車線がないから、どの車線を走っても自由」という考え方は間違いなのだ。
例えば、交通量が少なく左側車線も空いているのに、特別な理由もなく右側車線を何kmも走り続けるようなケースでは、違反と判断される可能性がある。ちなみに車両通行帯違反の反則金は普通車で6000円、違反点数は1点だ。
首都高だからといって特別扱いされるわけではないのである。

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