WRC 日本開催は2019年にも復活!? トヨタ復活で実現近づく!!

有力候補地は新城ラリーの中部か?

 中部とはどこですか、というのでiBOOK開いて地図を出す。ホテルの数が多いとか、ロジスティック(ラリー車両の輸送)は理想的であるなどの情報を交え、自動車メーカーが多い地域であるなどのロケーション情報を。

 「唯一の課題は舗装路しか確保できないことです」と伝えたら「ターマックでも問題ないですよ」。

 欧州以外で認可されるWRCはグラベルにかぎると聞いていたので意外だった。 新城ラリーは全日本戦ながら、昨年など5万人を超える観客が集まったほど盛り上がっている。当然ながら開催期間中は大賑わい。

 地元も徐々に歓迎ムードとなり、道路脇で手を振ってくれるお年寄りやお子さんなど増えてきた。WRCを開催するとなれば、下を見て延べ50万人規模のイベントになるため、町おこしのすばらしい“お祭り”になることだろう。

 海外などWRCをお祭りにしている地域が多い。考えてみたら3日間で延べ50万人集まり、しかも宿泊し飲み食いをしてくれるイベントを作ろうとすれば何年もかかる。

 WRCなら1年で立ち上がり、続けることでさらに規模も大きくなってゆく。ヨーロッパラウンドはどこも150万人くらいの観戦者数なのだからスゴイ! WRC開催は経済効果という点で大きいと思う。

開催に向けた2つの動き 視察もすでに敢行済み?

 ここから話が少しヤヤこしくなる。電通はWRCプロモーターと共に開催地を選び、スポンサーを集め、独自開催しようとしている。

 いっぽう、中部グループ(新城ラリーを開催する勝田照夫氏、古屋圭司元国家公安委員長、大村秀章愛知県知事などが関わる)を見ると、準備万端整えてWRCプロモーターに開催申請しようとしているようだ。

 この動き、フィンランドでの友山専務のコメントがなければ、しばらく同時進行していたことだろう。

 その後、何度かWRCプロモーターから問い合わせがあり、日本の動きを理解した様子。本来ならすぐにでもコンタクトを取ればいいのだろうけれど、まったく交渉できないままお盆休みに突入してしまった。お互いのグループで作戦を練っていると思う。

 それがいい方向に向いていれば、この号の出る頃にWRCジャパン開催へ向け大きな一歩を踏み出しているに違いない。

 8月中旬、新しい情報が入ってきた。9月上旬に電通はWRCプロモーターを招き、開催候補地の視察を行うという。

 具体的な場所はハッキリしないけれど、前述の「福島」「伊豆半島」「佐渡」そして「中部」になるようだ(時間の関係で佐渡はないかもしれない)。伊豆半島でいうと意外なことにWRCでも使えそうな道路や林道が少なくないらしい。

 多くのイベントを手がけてきた電通パワーと言えるかもしれません。もちろん中部開催が条件的に最も好ましいという状況はWRCプロモーター側も充分に理解していると思う。

 ここにきて電通側も中部が最有力候補だと考え始めたようだ。何より日本開催を楽しみにしているのは、日頃から「WRCのすばらしさをいろんな人に見てもらいたい」と言っているモリゾウさんかもしれません。

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