■盛り上がりに欠けるハイパーカー 市販化には”覚悟”が必要
最大の問題は、果たしてトヨタ以外にLMハイパーカーが出てくるかどうか、です。 新型コロナ禍の前まではアストンマーチンも参戦を表明していた。フェラーリやポルシェ、マクラーレン、ランボルギーニなどの参戦だってありそうな雰囲気。けれど最近になってまったく話に出てこなくなった。アストンマーチンすら沈黙状態だったりして。
往年のル・マンのように複数のワークスチームが揃えば大いに盛り上がることだろう。GRのブランドイメージだって急上昇すること間違いなし。フェラーリやポルシェと並ぶスポーツカーメーカーになります。レクサスは高級感でベンツやBMWを狙い、GRでスポーツカーのブランドを目指すということなんだと思う。
ここまではトヨタの計画。もし盛り上がらなかったどうか? ライバルが1車種でも出てくれば「競争」になる。ただ今年のル・マンのようにトヨタだけになってしまったら、4年連続でひとり芝居をしなくちゃならない。2020年の国際映像、トップを走るトヨタはあまり映らなかった。そりゃそうだ。トヨタファン&関係者以外興味なし。
ということでGRハイパーカーはがどうなるのか、現時点じゃ予想しづらい。WRCのWRカーのホモロゲモデル(1年間で2万5千台)として開発したGRヤリスはホモロゲを取らないことになった。6億円のレクサスヨット(大型プレジャーボート)も4艇で受注停止。ただここまで開発を進めているので、何台か作る可能性ある。
漏れ伝わるところに聞くと購入希望者は少なくないらしい。そりゃそうだ。数少ない情報だけでも世界最高クラスの性能を持つクルマになること間違いなし。なんたってスポーツカーじゃなくて純粋なレーシングカーですから。普通のドライバーだとサーキットでもアクセル全開することなど無理! 2億円なら安いくらいだ。
生産はケルンにある『TGR-E』(F1なども開発していたTMGが社名変更した)。レーシングカーとまったく同じ作り方をすることになると思う。売ったあとのメインテナンスもどうするんだろう? 1シーズン終わったらパーツも不要になるレーシングカーと違い、販売終了から10年程度のパーツ供給だってしなくちゃならない。
市販するとなれば相当の覚悟が必要なプロジェクトになると思います。
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