マツダの人気が高いです。日々更新して実感することですが、マツダ車にまつわる記事をアップすると、アクセス数が普段より1.2~1.4倍くらい多く、またSNS等に寄せられるコメントも多いという特徴があります。
以前からスバルの人気は高かったのですが、(かつて人気だった)ホンダや日産の記事については落ち着いてきており、その代わりにマツダが台頭してきたイメージです。
それはやはり、マツダが近年推し進めてきた「選択と集中」が功を奏しているのでしょうか?
この「動き」はクルマ専門メディアを熱心に読むような「クルマ好き界隈」だけのものなのでしょうか? 仮にそうだとして、この人気の原因は?
マツダの人気と事情について、自動車ジャーナリストの渡辺陽一郎氏に分析していただきました。
文:渡辺陽一郎 写真:MAZDA
■マツダは販売台数と人気に格差
今のマツダ車の売れ行きは、以前と比べると低調だ。2017年と、先代(初代)CX-5が発売される前の2010年を比べると、2017年の売れ行きは20%くらい減少している。
ところがベストカーのWEBサイトではマツダ関連の記事の人気が高いという。今夏実施されたベストカー本誌による「好きなメーカーアンケート調査」でも史上初めてマツダがトップに立った。
売れ行きと人気度で大きな格差が生じた理由は、今のマツダのクルマ造りにある。
先代CX-5以降のマツダ車は、外観は「魂動デザイン」でカッコよく、運転すれば車両との一体感が得られて楽しさを満喫できる。デザインと機能の両方で、楽しさにこだわるクルマ好きのユーザーに焦点を絞った。そのために好感度が高いのだ。
しかし近年のマツダは、比較的好調に売れていたミニバンのプレマシーに改良を施さず、ベリーサなどは廃止した。日本では5ナンバー車が好調に売れるのに、マツダのラインナップはOEMの軽自動車を除くとデミオだけだから車種構成が弱い。
販売店からは「CX-8は3列シートでも価格が高く、プレマシー/ビアンテ/MPVのお客様が行き場を失った。
すでに他メーカー車への代替えも進んでおり、トヨタと提携したのだから、ヴォクシーのOEM車でも良いからミニバンを供給して欲しい」という悲痛な声も聞かれる。
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