マツダ ロータリー車復活へ すでにエンジンは「完成」

ロータリー車復活の背景にある2つの事情

2012年に生産終了したRX-8。エンジンは654cc×2のロータリー
2012年に生産終了したRX-8。エンジンは654cc×2のロータリー

 過去に販売されたRX-7やRX-8などのロータリー車は、今でも中古車市場における人気が高い。特にRX-7の最終モデルは、2002年発売で15年落ちにも関わらず、500万円以上の値が付いている車もある。

 これは新車価格より100万円以上高い値段だ。同様にRX-8も、最終モデルで状態のよい中古車には新車価格を上回る値が付いている。

 さらに、先日申込を開始した初代ロードスター向けのレストアサービスの“反響のよさ”も予想を遥かに上回るものだった。

 サービスメニューにある「フルレストア」は485万円と高価。普通に考えれば二の足を踏む価格だが、『ぜひやりたい』という声が想定以上に多く、改めてマツダのスポーツカーに対するコアファンの需要が高いことを証明した。

 マツダファンからの潜在需要の高さ、今なお根強いロータリー車の人気……。2つの事情は、冒頭の「それ(=レンジエクステンダー)ではファンが満足しない」という発言と照らし合わせても、ピタリ合致する。

次期ロータリー車は1000万円級スーパースポーツへ

マツダが2007年に公開した次世代ロータリーエンジン「16X」。排気量は800cc×2で、今回完成したロータリーエンジンのベースとなっている
マツダが2007年に公開した次世代ロータリーエンジン「16X」。排気量は800cc×2で、今回完成したロータリーエンジンのベースとなっている

 こうした事情から次期ロータリー車は、「1000万円級の次世代ロータリースポーツとなる方向性」で、「GT3仕様を作ることも検討している」という。

 『生産台数がそれほど多くない高価格のスポーツカー』であれば、強化されていくであろう排ガス規制の影響も受けにくい。少量生産なら「全販売台数のうち、一定比率をEVなどのゼロエミッション車にしろ」といった規制にも対応しやすいからだ。

 こうした情報を整理すると、マツダの次期ロータリー車は、RX-VISIONにかなり近いコンセプトを持っていることが浮かび上がってくる。

 この次期ロータリー車は、次回2019年の東京モーターショーに出展される可能性が高く、発売時期は確定していないものの、2020年頃の市販が見込まれている。

 ファンの強い意向を受け、『ロータリー車復活計画』は、すでに動き出している。

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