新型シビック北米発表 どこへゆくシビック、どこへゆくホンダ!? 日本市場はもう諦めたか??


■ブランドイメージすら変えた軽自動車 ホンダに求められる覚悟

 販売ディーラーの見直しも影響を与えている。ホンダはかつて『アコード』や『レジェンド』を扱うクリオ店、『シビック』や軽自動車の『ライフ』などを中心に売るプリモ店、『インテグラ』や「プレリュード』のベルノ店をそろえた。クリオ店やベルノ店は小さな車種をほとんど扱わないので、アコードやインテグラの販売に力を入れた。

 ところが、この3つの販売系列が2000年代の中盤に「ホンダカーズ」へ統合され、全店が全車を扱うようになると、売れ筋がコンパクトな車種に偏り始めた。全店が全車を扱えば、人気車は売れ行きを伸ばし、そうでない車種が低迷するのは当然だ。2011年に発売された初代N-BOXがこの傾向を加速させ、ホンダのブランドイメージまで変えて今に至る。

 車両価格の変化もホンダ車の売れ方に影響を与えた。安全装備の充実は好ましいが、その分だけ価格も高い。約30年前の初代『ステップワゴン G』は185万8000円だったが、現行型は最も安価な「G ホンダセンシング」が271万4800円だ。中身の充実に加えて消費増税もあり、価格は約1.5倍に上昇した。ほかの日本車も、約30年間で1.3~1.5倍に値上げされている。

 そのいっぽうで1世帯当たりの平均所得は、1990年代の中盤から後半をピークに下がり、直近では少し上向いたものの20年前の水準に戻っていない。それなのにクルマの価格が大幅に値上げされると、小さなクルマに乗り替えるしかない。

 以上のようにホンダ車の売れ方は、クルマの価格上昇と所得の伸び悩みによるダウンサイジング、全店が全車を扱う販売体制への移行、N-BOXの予想を超えた大ヒットによるブランドイメージの影響などが、一時期に集中したことで大きな変化を遂げた。

好調な売れ行きだが、「ホンダ=小さいクルマの会社」というイメージを決定的なものにしてしまった「N-BOX」(現行型)

 表現を変えると、さまざまな市場環境の変化に突き動かされた結果、小さなクルマを中心とした売れ方に落ち着いた。今後のホンダが「国内市場は実用的な軽自動車と小型車に任せておけばいいでしょう」と考えるのか、それとも「日本のホンダが今のままでは楽しくない」と積極的に新たな展開を見せるのか。次期シビックの売り方で、ホンダの国内市場に対する本気度がわかるだろう。

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