■どのグレード、装備が人気? 新型レヴォーグを選ぶ人の注目の傾向
各スバル店では毎週末を中心に試乗会を開催し、新型レヴォーグの走り、使い勝手、ハンドリング、荷物の積載性のよさをアピールしている。試乗車で選ばれるのはSTIスポーツ、GT-HのEXバージョンである。
スバルのラインアップで現在、販売台数で最も多いのはこの10月にマイナーチェンジした「インプレッサシリーズ」であり、同月は「XV」を含めて3153台を販売した。2位は10月22日にマイナーチェンジし1.8Lターボを加えた「フォレスター」で1833台となっている。新型レヴォーグが本格的に販売になると、スタートダッシュでは3000台を突破してスバルのトップセラーに浮上する可能性がある。
新型レヴォーグの売れ筋のひとつである「STIスポーツEX」(車両本体価格418万円)を、首都圏にあるスバル店で有料色のクリスタルホワイトパール、メーカーオプションナビ、ETC2.0、ドライブレコーダー前後、リアカメラ、ベースキット、CD/DVDデッキ、グラスコートなど装着率の高いオプション&付属品40万円弱を付けて弾いて貰うと法定、法定外費用を含めて490万円強と出た。値引き額は新型車なので本体、オプション&付属品を含めた全体から20万円程度に引き締めている。
支払いの多くは残価設定クレジットで行っている。頭金100万円、残りの390万円を均等払いで組むと、実質年率3.9%で、3年36回払いは6万3000円、60回だと4万9000円程度となる。残価額のパーセンテージは5年後で40%、3年後で50%程度であり、5年後でも一般的な量販モデルの30%台に比べると高いパーセンテージの設定となっている。これは人気の高さのバロメーターであり、手放す時のリセールバリューの高さを示している。
新型レヴォーグの強みは、コンセプトがスポーツ志向の強い4WDの上級ステーションワゴンであり、直接のライバル車が国産モデルでは存在しないことである。ライバルは輸入車のコンパクトツーリング系モデルでベンツ「Cクラスステーションワゴン」、BMW「3シリーズツーリング」、VW「ゴルフヴァリアント」、ボルボ「V40」などがある。これらはいずれもレヴォーグよりも絶対的な車両価格が高いので、競合した場合は優位な戦いができる側面がある。それに扱うスバル店はひとつの地域に1法人態勢であるから、同一車での競合がしにくい状況にある。
サラリーマンであれば勤務先と居住地区のスバル店のどちらでも購入が可能だから、これを活用すれば可能だが、実際はアフターケアを考慮すると、居住地での扱い店が中心にならざるを得ない状況にある。
■販売の現場が明かす新型レヴォーグへの期待値
●証言:首都圏スバル店営業担当者
歴代レヴォーグのなかでデザイン、走行性、荷物の積載性、安全性などで最も高い商品力を持つ印象だから売りやすい。試乗してもらい商談すると多くのお客さんが購入を決めてくれる状況にある。
今のところの下取り車は、歴代レヴォーグを中心にレガシィアウトバック、フォレスター、インプレッサスポーツなどスバル車からの乗り換えが70%以上と多い。ベンツ「Cクラスステーションワゴン」、BMW「3シリーズツーリング」など輸入車も下取り車で目立っている。
フォレスター、インプレッサが、マイナーチェンジや追加モデルの設定で発売しているので、これらの商談機会も増えており、新型レヴォーグの受注につながるケースもあり、これも追い風になっている。
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