ヤリスHVがあればEVいらず!?
最近は「電動車」という言葉が頻繁に使われる。マイルドタイプのハイブリッドを含めて、モーター駆動の機能が備わればすべて電動車に含まれるが、「電動車=エンジンを搭載しない電気自動車」と受けとる人も多い。
「電動車」の語感は、なんとなく「電車」もしくは「電気機関車」に似ていて、限定的なニュアンスがあるからだろう。HV&EV(ハイブリッド&電気自動車)といった幅の広い表現にしたほうが誤解を招きにくい。
特にヤリスハイブリッドのように実走行で40.0km/Lを達成すると、電気自動車が環境性能で必ずしも有利とはいい難くなる。
電気自動車を二酸化炭素が排出されない太陽光や風力発電、あるいは課題の多い原子力発電だけで走らせるなら別だが、実際には火力も使うからだ。
火力発電された電気で電気自動車を走らせ、結果的に50g/kmくらいの二酸化炭素を排出するなら、ヤリスハイブリッドの環境負荷は電気自動車並みに小さいといえるだろう。
電気自動車に賛成とか反対という話ではなく、用途やボディの大きさなどに応じて、ハイブリッド、プラグインハイブリッド、マイルドハイブリッド、燃料電池車、電気自動車といったさまざまな「電動車」を使い分けるべきだ。
まさに電動技術の適材適所。ヤリスハイブリッドの燃費は、目からウロコというか、「電動車」の解釈が問われる今の時代にピッタリなクルマであった。
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