カウンタックを買った男が生激白! 投資としてランボはイケるのか?

 以前、本webで「フェラーリは値落ちしない伝説の真実、貧乏人こそフェラーリを買え!! は本当か?」を掲載した。

「フェラーリは値落ちしない伝説の真実、貧乏人こそフェラーリを買え!!は本当か?」はこちら!

 その著者であるモータージャーナリストの清水草一氏が、今度はなんとランボルギーニ・カウンタックを購入したという。

 聞けば、フェラーリ専門店「コーナーストーンズ」の榎本代表と1500万円ずつ出し合ったらしい。

 もちろん、好きで購入した人がほとんどだと思うが、ランボルギーニは人気ユーチューバーが購入するケースも多く、高額所得者になかには投資として考えている人もいるのではなかろうか。

 ということで、今回は、ランボルギーニを買っても売っても得するのか? というお題で、フェラーリ専門店「コーナーストーンズ」榎本代表にも再登場願って、その真相に迫ってみた。


文/清水草一
写真/清水草一 ランボルギーニ フェラーリ

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3000万円のランボルギーニ・カウンタックを共同購入

ランボルギーニ・カウンタックを共同購入した両氏。右が清水草一氏、左がフェラーリ専門店「コーナーストーンズ」の榎本代表

 先日、ランボルギーニ・カウンタックの最終モデル、25thアニバーサリーを買った。2名の共同所有なので半分だけだが、半分だけでも1500万円。つまり車両価格は3000万円である。

 私は10年前、まったく同じモデル(カウンタック25thアニバーサリー)を、1500万円で買っている。10年前は1500万円で1台買えたのに、いま0.5台しか買えなかった。10年で相場が2倍になってしまったのだ!

10年前に清水氏が1500万円で購入したランボルギーニ・カウンタック25thアニバーサリー

 それを聞きつけたベストカーweb編集担当者から電話がかかってきた。

担当者「ランボルギーニもフェラーリ同様、買っても売っても損しないんでしょうか。投資として買うランボルギーニはありですか?」

 実にさもしい考え方である。クルマ好きの風上にも置けない……。私はカウンタックを投資で買ったのではない。

 クルマ好きの最後っ屁として、フェラーリ328とカウンタックという、地上最強のペア(私見です)を揃えるために買ったのだ。

 投資じゃないからもちろん乗る。乗るとすごく疲れるのでそんなに乗らないけど、乗る。乗れば乗るほど故障や消耗のリスクは高まる。自動車税も高いし保険料も高い。

 本当の投資ならナンバーを切って倉庫にしまい込み、たまにエンジンをかけるなどして状態を維持するのがいいのだろう(倉庫代がかかるが……)。

 でも、それで10年後にさらに値段が2倍になったとして、その儲けたカネをどうするのか? 

 クルマを買うために働いているのに、乗らないでカネが増えても無意味じゃないか! 10年後にはヨボヨボかもしれないし。

担当者「でも、乗ってても値段が上がるなら、クルマ好きにとって最高じゃないですか。そういう意味です」

 確かに、10年前に買ったカウンタック(半年後に1400万円で売却)を今でも持っていれば、値段が約2倍になっていたはずだ。

 税金と保険料だけで年間40万円くらいかかるので、維持に合計で年間100万円かかったとして、10年で1000万円。つまり10年乗って手放しても500万円の黒字になったはず。

 今後も値上がりが続くなら、クルマ好きとしてこんなにおいしい話はない……ことになる。あくまで「値上がりが続くなら」だが。

 私は値上がりが続きそうだからカウンタックを買ったわけではない。断じてない。

 しかし仮に値上がりが続くなら、カウンタックは「所有するヨロコビ」「見るヨロコビ」「乗るヨコロビ」に加えて、「儲かるヨロコビ」をも提供してくれることになる。そんなうまい話があるのだろうか?

右は清水さんのもう一台の愛車、フェラーリ328GTS

カウンタックを買ったきっかけは?

清水氏の自宅車庫に収まるカウンタック25thアニバーサリー。このカウンタック車庫入れ動画はYoutubeで公開中

 私のカウンタックの共同所有者は、中古フェラーリ専門店「コーナーストーンズ」代表の榎本修氏だ。氏は主にフェラーリを扱っているが、本当はカウンタックが大好きというスーパーカー世代ど真ん中。

 氏が2020年の夏に個人的コレクションとして入手した白いカウンタックを、私が「半分売ってください!」とお願いして、今回の共有は実現した。

清水「カウンタックは今後も値上がりするかな?」

榎本「未来のことは誰にもわかりませんが、上がると思います。特に我々のアニバーサリーが有望です。清水さんが0.5台お買いになった影響もあり(笑)、すでにかなり上がり始めていて、今はもう3000万円では全然買えなくなってます」

清水「ななな、なんと!」

榎本「こういうクルマですから、全国で数人が探し始めただけで、相場は上がってしまうんです」

清水「そうなんだ……。それでもアニバーサリーは、カウンタックのなかで一番新しくて一番生産台数が多いから、一番相場が安いわけじゃない。そのアニバーサリーが有望なのはナゼ?」

榎本「カウンタックは古ければ古いほど相場が高く、最初期型のLP400は、すでに億を超えています。

 もちろん今後もLP400の高騰が続く可能性はありますが、値段が高くなればなるほど、買える人の数は限られてきますから、150台というLP400の生産台数に対する限界点はあるでしょう。ないのかもしれませんけどウフフ~」

1974年に登場したランボルギーニ・カウンタックLP400。ボディサイズは全長4140×全幅1890×全高1070mm。搭載されたエンジンはV12気筒3929㏄で375ps/36.8kgmを発生

清水「一番新しいアニバーサリーの相場が3000万円強というのは、相対的に安いのは間違いないよね! カウンタックはカウンタックだし!」

榎本「そうなんです。だいたいLP400の出物なんてめったにありませんから、買いたくても買えません。

 仮に買えたとしても、値段が高すぎて乗る勇気が湧きません(笑)。でもアニバーサリーなら、まだなんとかギリギリ探せば買えますし、乗って楽しむこともできます。つまりお買い得なんですよ!」

清水「お買い得な商品は値段が上がる可能性が高い。そういうことだね?」

榎本「そうなんです! あくまで現在の世界的カネ余り現象が続けばの話ですがウフフ~」

カウンタック25thアニバーサリーはお買い得だった

1987年に登場したフェラーリF40は現在、なんと1億5000万円!。当時日本での新車価格は4650万円だった。バブル全盛期時代は走る不動産とも呼ばれた。1992年の生産終了まで1311台が生産された。搭載されるエンジンは478ps/58.5kgmを発生する2936cc、V型8気筒DOHCツインターボ
1988年から1990年までの間にアニバーサリーは歴代モデルのなかで最も多い657台が生産された。ボディサイズは全長4200×全幅2000×全高1070mm、ホイールベースは2500mm
60度V型12気筒DOHC4バルブ5167㏄エンジンは455ps/51.0kgmを発生。車重は1680kg。最高速度は295km/h

 実は私もアニバーサリーが相対的に安いのはひしひしと感じていた。「コーナーストーンズ」店内にあるフェラーリF40の相場は、1億5000万円前後。

 それに対して、今回半分買った白いカウンタック25thアニバーサリーは3000万円(※現在はもうこの価格では買えないというが)。

 2台を見比べると、オーラの強さはほぼ同じだ。つまり私の感覚としては、25thアニバーサリーはF40の5倍お買い得だったのだ!

 いかにフェラーリ信者の私でも、1億5000万円のF40は逆立ちしても買えないが、3000万円のアニバーサリーを半分買うことはできた。買えるなら買わないのはバカ! そういうことだ。

榎本「F40 は1311台生産されたと言われてますよね。それが1億5000万になってるんです。カウンタックは全部で約2000台生産されて、そのうちアニバーサリーは657台です。

 カウンタックのなかでは一番多いですけど、それでもF40の半分。つまりアニバーサリーの値段は、F40に迫ってもおかしくないことになりませんかウフフ~」

清水「なるほど! 俺もアニバーサリーは1億円になってもおかしくないって、なんとなく感じるよ!」

榎本「世界的なバブルが弾けなければ、ですけれど!」

清水「もちろん、いつバブルが弾けてもおかしくない。でもさ、バブルが弾けるかもしれないからってカウンタックを買わないで貯金しといても、通帳の数字しか得られない。そんなのバカだよね!」

榎本「出ましたね、清水先生得意のセリフが!」

清水「アニバーサリーは超オススメだね!」

榎本「ただ問題は、皆様全員にオススメするほど台数がないことです」

清水「えーと、ネットで検索すると、カウンタックの売り物は全部で7台。そのうちアニバーサリーは3台だね」

榎本「仮に今、日本に100台のアニバーサリーが存在するとしても、いまオーナーさんにお願いして譲ってもらえるのは、どんなに頑張っても10台くらいじゃないでしょうか。つまり合計13台ですかねウフフ~」

値段が上がりそうなランボルギーニは?

今後、値上がりしそうなランボルギーニはミウラなど古くて希少なモデルだけだという

清水「少ないね~。じゃ、カウンタック以外に値段が上がりそうなランボルギーニってある?」

榎本「ミウラなど、もっと古くて希少なモデルだけです。カウンタックより新しいモデルでは、ディアブロのSVと最終型の6.0は比較的いいと思いますが、ランボルギーニの場合、カウンタックより後のモデルはすべて、『新しいほどイケイケでオラオラ』という価値観になるんです。

 どうしてもディアブロがいい、という方はまだいらっしゃいますけど、ムルシエラゴ、ガヤルド、ウラカン、ウルスはもちろんのこと、アヴェンタドールであっても、最新の限定モデル以外は全部負け、みたいな部分があります。今ですと、アヴェンタドールSVJ以外は全部負けです」

清水「負けですか!」

榎本「はい。そのSVJも限定800台でちょっと台数が多すぎますから、今以上に値段が上がることは期待できないんじゃないでしょうか」

近年のランボルギーニの価格は上がらない!?

ランボルギーニアヴァンタドールLP700-4

ランボルギーニアヴェンタドールの中古車情報はこちら!

 近年のランボルギーニ社の業績は絶好調。生産台数でフェラーリに迫っている。アヴェンタドールの合計生産台数は1万台を超えた。カウンタックの5倍だ。

 市場原理は残酷で、希少価値のない商品の相場は上がらない。

 もちろんランボルギーニは、メルセデスなどに比べたら圧倒的に生産台数が少なく、相対的には希少価値が高い。メルセデスの新車は、3年ごとに市場価値が半分になっていくが、ランボルギーニの場合、そういうことはあり得ない。

 すべてのランボルギーニは、すべてのフェラーリ同様、メルセデスやBMWなどを買うのに比べれば、ある意味猛烈にお買い得感が高い。ただ、発売直後の瞬間風速的現象を除けば、新車価格より高くなるモデルは稀だ。

 このところ市場では、アヴェンタドール(スタンダードモデル)の暴落が話題になっている。

 その背景には、アヴェンタドールオーナーが、SVやSVJといった限定モデルが出るたびにそちらに買い替えるため、スタンダードモデルが大量に中古市場に供給されたことがある。

 現在、アヴェンタドールは、市場に約70台も存在する。一時は100台に迫っていた。この価格帯の中古車としては、明らかに供給過剰だ。

 買取サイトを調べてみると、アヴェンタドールの現在の平均買取価格は約2800万円。初期モデルのLP700-4でも新車価格は4100万円だったから、かなりの下落だ。特に3年から5年経過したモデルは、この1年で20%以上買取価格が下落した。

 最近のアヴェンタドールの買取額を見ると、2015年式LP700-4(走行距離1万1000km)が約2790万円、2013年式LP700-4(走行2000km)が約2630万円、2012年式LP700-4(走行5000km)が約2330万円だった。

 しかしそれでも、新車価格の半額は楽に超えている。カウンタックだって、新車価格を超えたのは近年の高騰以降の話。

 バブル崩壊後しばらくは誰も手を出さず、「ボロでもピカピカでも1200万円」だった時期もあった。

 まったく買い手が付かずに半分地中に埋まり、子供たちがすべり台にしていたカウンタックもあったほどだ。そういう時代を経ての、現在の価格なのだ。

 新車価格より高く取引きされるのは、本当に希少な名車のみ。好きでもない人が「ランボルギーニを買って儲けよう!」などとは考えないほうがいい。すべり台になってしまうかもしれないから……。

 ただ、ランボルギーニが大好きならば、買えばきっとシアワセになれるだろう。たぶん。

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