日本のディーゼル車事情は?
我が国はどうか? 前述の通り、リッターあたり20円くらい軽油が安いという決定的なアドバンテージを持つ。
しかも輸入車でいえば、ハイオク仕様のため30円差! 日本車のようにディーゼル車より燃費のよいハイブリッド車は存在せず、ディーゼル車のほうが明確に燃料コストが低い。欧州メーカーも日本でディーゼル車を売ろうとしている。
といったことからすれば、当面輸入車はディーゼル車が残ると思う。輸入車を見ると日本車のような燃費が圧倒的によいフルハイブリッドは存在せず。現在販売している輸入車のマイルドハイブリッド程度の燃費改善技術なら、輸入車のディーゼル車のほうが20%以上燃費がよい。
輸入車のディーゼル車は、輸入車の純ガソリン車は当然のこと、マイルドハイブリッドと比べたって、二酸化炭素排出量が少なく環境にやさしいということになります。
日本車だとどうか? 欧米でCX-5のライバル車となっているRAV4ハイブリッドは334万3000円。
装備が若干違うものの、CX-5のプロアクティブで322万8500円。燃費の差を考えたらほとんど同じか、若干RAV4ハイブリッド有利といったイメージ。しかも2021年からディーゼル車は環境自動車補助金(CEV補助金)の対象外になってしまう。税制の優遇だって今後はなくなる?
今までディーゼルエンジンのトルクフルな走りを評価する声も多かったが、RAV4やハリアー、ヤリスなど新しい世代のハイブリッドに乗ると十分パワフル! アクセル踏んだ時のレスポンスでディーゼルを凌ぐ。
しかもディーゼルはチョイ乗りするとススが溜まってトラブルになる。総合して考えれば非常に厳しいと考えていいだろう。
ディーゼル車に生き残る道はない?
そうこうしているうちに、ハイブリッドはさらに燃費がよくなり、量産効果が一段と出て価格も下がっていくと思う。
ディーゼル車は複雑な排気ガス浄化装置のコストダウンが難しいし、今後さらに厳しい排気ガス規制も始まる。アメリカの規制を見ると、事実上ディーゼル車禁止といった感じ。マツダは北米市場へのCX-5ディーゼル投入をついに諦めた?
東京都が打ち出した2030年のガソリン車禁止も、菅義偉首相の構想である2050年カーボンニュートラルも、ディーゼルは念頭にない。
このまま消え去っていくと思っていいだろう。逆にディーゼル車に乗りたいのなら、直近の2~3年が最後のチャンスになる。輸入車なら燃料コスト面のメリットだって大きい。買うなら今でしょう。
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