かつてのプラッツ、ベルタを彷彿!? ヤリスのセダンバージョン、海外に「あった」。その詳細とは?
日本では5ドアハッチバックで5ナンバーサイズのヤリス、3ナンバーサイズの専用3ドアボディのモータースポーツ参戦ベース車となるGRヤリス、コンパクトSUVのヤリスクロスという3兄弟を形成するヤリス。
2020年は登録車販売No.1にも輝くなどかつてのヴィッツ時代以上の人気を誇ってるが、実はヤリスのバリエーションはこれだけではない!?
本稿では、海外仕様として実際に存在するヤリスセダンが、どのようなモデルなのか紹介していきたい。
文/永田恵一、TOYOTA
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■ヤリスセダンは旧ヴィッツがベース!?
日本ではヴィッツの車名だった3代目モデルまでのヤリスファミリーには、例えるなら三菱コルトプラスのように5ドアハッチバックのまま若干ボディサイズを拡大した新興国向けのヤリスLというモデルがあり、現在も継続販売されている(国によってはヤリスの車名で販売)。
ヤリスセダンは、ヤリスLを4ドアセダンボディとしたモデルで、日本では初代ヴィッツを4ドアセダンにしたプラッツ、2代目ヴィッツをセダンにしたベルタ、3代目ヴィッツをベースの4ドアセダンとなるカローラアクシオに近い存在。
海外でのライバルとなるのは日産 ヴァーサ、ホンダ シティ(それぞれノートフィットの4ドアセダン版)である。
3代目ヴィッツファミリーの一員であるヤリスセダンのメキシコ仕様を一例に紹介していくと、エクステリアとインテリアは、道路環境に対応したものなのかタイヤとフェンダーのクリアランスが大きい点以外、目立つところはない。
なおメキシコ仕様のボディサイズは全長4420mm×全幅1730mm×全高1495mm、ホイールベース2550mmである。
■新型ヤリスと「別物」のヤリスセダン 注目の価格は?
エンジンは、3代目ヴィッツの日本仕様に搭載されていたものとは微妙に異なると思われる1.5LガソリンNA(最高出力109馬力/最大トルク14.4kgm)を搭載し、トランスミッションはCVTをメインに5速MTも組み合わされる。
つまり、前述したようにヤリスLやヤリスセダンは、3代目ヴィッツベースのため、TNGAコンセプトで開発されたプラットホームや3気筒エンジンを搭載する日本や欧州で販売されるヴィッツとは全く別のクルマである。
メキシコでの価格は、27万4900ペソ(約143万円)から30万5800ペソ(約159万1000円)と比較的安い。
なおトヨタは、アメリカなどでメキシコ製のマツダ2、マツダ2セダンのOEMを若年層をターゲットにしたブランドであるサイオンでiA、サイオンブランドの消滅後はヤリスハッチバック、ヤリスセダンの車名でラインナップしていたが、いつの間にか姿を消している。
そのためアメリカで販売されるトヨタ車にはヴィッツ、ヤリスに相当するコンパクトカーは現在なく、今後アメリカでコンパクトカーをラインナップするのかも不透明だ。
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